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 富士通は10月27日、2005年度上期(4月~9月)の中間決算を発表した。売上高は前年同期比1.2%減の2兆1923億円。フラットパネル・ディスプレイ事業の譲渡や会計方針の変更などの影響を除くと、前年同期比0.1%減でほぼ横ばいだった。営業利益は同42.9%増の475億円、当期純利益は76億円となった。純損益は前年同期比で158億円改善し、中間期では5期ぶりに黒字化している。

 今回の決算には、昨年まで不振だったシステム構築(SI)事業の収益改善が大きく寄与した。SI事業を担当するソフトウエア・サービス部門の営業利益は393億円と、前年同期比で3倍近く伸びた。CFO(最高財務責任者)を務める小倉正道専務は「不採算プロジェクトによる損失が大幅に減少したことが増益の大きな要因」と説明する。「不採算案件の損失額は昨年通期で400億円だったが、今年上期は50億円を下回るレベルになった」(小倉専務)という。富士通が現在進めているプロジェクト管理の徹底が奏功した格好だ。「今年4月から、一定金額以上のプロジェクトの場合は、プロジェクトの途中段階でも進捗状況、開始時点からの要件のぶれ、費用などを逐次チェックしていく体制にしている」(小倉専務)。

 各種サーバーやソフトウエアなどを含むシステムプラットフォーム部門の売り上げは、国内販売が2.6%減と落ち込んだものの、海外でUNIXサーバーの販売が好調だったため、全体では2.2%増の3326億円となった。ただし、サーバー分野の競争激化などにより、営業利益は35億円と前年同期比で30.6%減少した。一方、パソコン、携帯電話、HDDなどを含むユビキタスプロダクト分野の売り上げは、前年同期比3.5%増の4984億円。コストダウンの推進などにより、営業利益で前年同期比131億円増の166億円を確保した。

 2006年3月期の売上高予想は、LSIや電子部品などのデバイス分野の価格下落を考慮して、前回予想の4兆8500億円から4兆8000億円に引き下げた。今回の中間決算では営業利益を170億円上方修正しているが、今後の国内IT市場が引き続き不透明との判断から、通期の営業利益は従来予想の1750億円のまま据え置いた。純利益も法人税の増加などから従来予想の500億円から変えていない。