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 日本ヒューレット・パッカード(HP)は10月28日、鎌倉にある禅宗寺院の建長寺で、仮想化ソフト「Xen」の研究発表会を開催した。建長寺を発表場所に選んだ理由を同社は、「形にこだわらずに真理を探究する“禅”の精神と、IT分野で仮想化の境地を求めるXenの間には共通点があると考えたため」(マーケティング統括本部インフラストラクチャ ソリューション本部の清水博本部長)という。

 建長寺での発表に臨んだ、米HP研究所プラットフォーム仮想化グループのトム・クリスティン主席研究員(写真)は、「仮想化ソフトは、オープンソースにするか、中立の第三者機関が管理する形にすべきだ」と指摘した。特定ベンダーが仮想化技術を独占してしまうと、OSを含め、その上で動くソフトの開発にも大きな影響がでる。HPをはじめ、主要ベンダーはOSまでもコントロールする存在の仮想化ソフトを、今後のソフト産業のビジネスを左右するキーポイントになるとの見方を強めている。

 Xenは、米XenSourceが開発・提供するオープンソースの仮想化ソフト。OSとハードの間で動作し、1台のサーバーで複数OSを同時に実行可能にする。HPをはじめ米IBMや米デル、米サン・マイクロシステムズなどのハード・ベンダー、米AMDや米インテルといったプロセサ・メーカー、米ノベルや米レッドハットといったソフト・ベンダーが活動を支援している。

 クリスティン氏は、「Xenは今後、企業システムで十分に利用できる製品になる」とした。来年前半の出荷が予定されているXen3.0/3.1に向けては、「Linuxコミュニティが、Xenに最適化したカーネルをリリースする方針を決めている」(クリスティン氏)ため、Linuxを動作させた際のパフォーマンスが高くなる。加えて、Xen3.0/3.1では、現行のXen2.0では動作しないWindowsも「動作可能になる」(クリスティン氏)。

 Xenと同様の働きをする仮想化ソフトには、米ヴイエムウェアの「VMWare ESX Server」や「同GSX Server」、米マイクロソフトの「Virtual Server」がある。いずれも、LinuxとWindowsの両方に対応し、それぞれ売り上げを急速に伸ばしている。OSが混在する環境では、これら商用ソフトがXenを一歩リードしている。