SAPジャパンは11月1日、CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)ソフトの新版「mySAP CRM 2005」の出荷を開始した。2003年6月に出荷した「SAP CRM 4.0」の後継製品に当たる。同社はCRMソフトを戦略製品に据えており、「2、3年後には会計モジュールの売り上げを抜く」(三村真宗ストラテジックソリューション事業本部本部長バイスプレジデント)と意気込む。米国では既に、CRMソフトがモジュールのなかで最も売れており、売り上げの30%を占めるという。
営業面も今年、CRM専任の営業部隊を作るなど、CRM市場開拓を強化している。「専任部隊は利用部門に対して提案をし、情報システム部門には従来からある営業部隊が提案する」(三村バイスプレジデント)方針だ。直販だけではない。同氏は「CRMは特に間接販売を広げていく分野」と位置付けており、CRMを優先的に販売してくれるパートナーには優遇策を考えるという。
新版はマーケティング機能を強化した。顧客データを収集・整理するだけでなく、新規商談に活用するための機能である。具体的には、マーケティング部門や営業企画部門が顧客のターゲッティングをしたり、マーケティング予算や効果をキャンペーン単位で管理・測定する機能などである。引き合い情報を販売代理店や小売店などと共有する機能も備える。
価格は1ユーザー当たり36万円から。併せて、CRMソフト大手米シーベル・システムズのユーザー向けの乗り換え策を用意する。シーベルユーザーがmySAP CRMに乗り換えた場合、シーべルに支払ったライセンス費用の最大75%分を、mySAP CRMのライセンス費用から割り引く。 同社は2006年末までに、mySAP CRMの顧客を50社獲得するという目標を掲げる。すでに2社が採用を決めているという。
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