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 マイクロソフトは11月1日,同社のIT技術者向け認定資格MCP(Microsoft Certified Professional)の体系を大幅に改訂することを発表した。新体系では,技術者の職務を反映した階層(レベル)と専門分野によって資格を分類し,資格の持つ意味を明確にする。さらに,職務に必要な分野の試験だけを受ければ済むようにして試験数を減らし,取得に要する時間やコストを削減するという。

 新体系は,今後出荷される新製品から順次適用され,SQL Server 2005,Visual Studio 2005に関する資格がその最初のものとなる。旧製品に関する従来の資格については今後も継続してサポートし,取得済みの資格が失効することはない。新体系に基づく試験は2006年春から実施する予定。

 今回導入される資格体系では,資格全体を「テクノロジ・シリーズ」「プロフェッショナル・シリーズ」「アーキテクト・シリーズ」の3つの階層に分け,各階層にデータベースやソフトウエア開発などの専門分野ごとの資格を定義する。テクノロジ・シリーズは,マイクロソフトの特定の製品に関する知識や技術を有することを示す資格であり,専門分野によって1~3個の試験に合格すると取得できる。例えばVisual Studio 2005に関する資格には,.NET Framework 2.0+Windowsアプリケーション,.NET Framework 2.0+Webアプリケーション,.NET Framework 2.0+分散アプリケーション,の3種類があり,それぞれ2つの試験に合格すると取得できる。資格の名称(総称)はMicrosoft Certified Technology Specialist。

 プロフェッショナル・シリーズはソフトウエア開発やデータベース設計などの特定の職務を遂行する能力を有することを示す資格である。Visual Studio 2005に関して定義された資格には,Windows Developer,Web Developer,Enterprise Application Developer,の3つの資格があり,それぞれ1つの試験に合格すれば取得できる。ただし,対応する下位のテクノロジ・シリーズの資格を取得済みであることが前提だ。資格の名称はMicrosoft Certified IT Professionalまたは同Professional Developer。

 アーキテクト・シリーズは,業務上の課題に対してソリューションを提供する能力を持つことを示す資格で,10年程度の実務経験がある技術者を想定している。現在米国でも試験運用の段階にあるため詳細は未定だが,受験者にプレゼンテーションを行わせて審査するといった面接試験も実施する予定という。資格の名称はMicrosoft Certified Architect。

 資格を表記する際には,「Microsoft Certified Professional Developer」といった資格の階層を表す名称とともに「Windows Developer」「Web Developer」などの専門分野を併記する。従来のMCAD(Microsoft Certified Application Developer)などの資格では,取得者が受験時にどの選択科目を選んだかが不明なために,実際にどのようなスキルがあるのかを判断できないという問題があった。新体系では,細かい職務/専門分野を明示することで雇用者などが取得者の持つスキルを的確に判断できるようになる。複数の専門分野を併記できるので,資格取得者が得意な分野をより明確に表現できるのもメリットだ。

 新資格体系の導入に当たって,既存の資格取得者に対するアップグレード・パスも用意する。従来のMCDBA(Microsoft Certified Database Administrator),MCSD(同Solution Developer) for Microsoft.NET資格取得者は,2つの試験を受けるだけで,それぞれMicrosoft Certified IT Professional Database Administrator,同Enterprise Application Developerの資格を取得できる。同様に,MCAD資格取得者は,1つの試験を受けるだけでMicrosoft Certified Professional Developer Windows Developerまたは同Web Developerの資格を得られる。これらのほとんどは,旧資格と新資格の差分だけを問う試験であり,一から受験するよりも時間とコストを節約できる。今後,新製品の出荷に伴って新たな資格を定義する際も,対応する既存資格の取得者に対してアップグレード・パスを用意する予定という。

 このほか同社は,新資格へのアップグレードを支援するキャンペーンを実施する。現在,MCDBA,MCAD,MCSD,の各資格を取得済み,もしくは2006年4月30日までに取得した人全員に,新資格へのアップグレード用試験を1つ無料で受験できるチケットを進呈するというもの。加えて,抽選で書籍のプレゼントや無償トレーニングなども実施する。キャンペーンの申し込みは2006年1月上旬に開始する予定。