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 サービス事業の強化を急ぐサン・マイクロシステムズが、いわゆる「ベンダーの製品サポート」とは一線を画すサポートサービスを打ち出した。10月から正式に提供を開始した「サン・ソリューション・サポート・サービス」で、年間2500万円からと高額にもかかわらず、発表から約1カ月で50件程度の引き合いがあるという。

 従来との大きな違いは2つ。まず、カバーするシステムの範囲の広さだ。同社製品(OSやメールサーバー、認証製品、Webサーバー、アプリケーションサーバー、Java製品)を1本でも使っていれば、他社製品やユーザーが独自開発したアプリケーションも含めたシステム全体について、問題解決の支援や改善提案などを継続的に行う。例えば、HP製サーバーで動くシステムでも、サンの対象製品が使われていれば対象になる。

 もう1つの特徴は、製品開発部隊に最も近い位置にいる「バックエンドSE」と呼ばれるエンジニアが初めてサービス提供の前面に出て、アドバイスやサービス提供のとりまとめを行うこと。「当社のソフト製品のソースプログラムを触れるレベルのスキルを持ち、世界規模の開発コミュニティにも参画しているような人材」(吉武大作プロダクトマーケティング本部主幹部長)という。

 バックエンドSEは、Java、ネットワークなどといった分野ごとに世界中で10人程度しかいない。そのうち日本にいるのは全分野合わせて20~30人程度。これまで深刻なトラブルの発生時など“火事場”でないと現場に出ることはなかった。その1人である吉田隆之カスタマーサービス統括本部デベロップメントテクニカルサポートテクニカルアカウントマネージャーは、「これまでサービスのために製品本体に手を入れることはなかったが、これからは機能強化をリクエストするなど、現場の要望を直接、製品開発に反映する」と話す。

 言わば奥の手を出す形でサポートサービスの充実を図るサンだが、背景には、オープンソース化の進展がある。サン自身も、アプリケーションサーバーやSolarisなどのオープンソース化を積極的に進めている。ライセンス収入はなくなるが、Linuxとの戦いで強いられているコスト面での不利を一挙に解消できる上、コミュニティを活用することで莫大な開発コストを大幅に減らせるからだ。

 オープンソース時代の貴重な収入源として、高付加価値のサポートサービスを確立しておくことは、同社にとって急務だ。同社の売り上げの2~3割はサービスによるものとなっているが、今後、さらにサービスへのシフトが加速することは確かだ。

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