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役員の処分を発表する東証の鶴島琢夫社長
役員の処分を発表する東証の鶴島琢夫社長
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 東京証券取引所は11月10日、1日の株式売買システムの障害に伴うシステム障害で役員の処分を発表した。鶴島琢夫代表取締役社長(写真)が月額報酬の50%を6カ月、減額する。また、システム企画担当の飛山康雄常務取締役が同20%を、売買システム担当の天野富夫常務取締役が同30%を、それぞれ6カ月、減額する。

 「安定した証券取引市場を提供するという使命を果たせなかった。現段階における東証の役割に照らして、社内の役員全員が責任を負うようにした」(鶴島社長)。今回の処分は、同日開催した臨時取締役会で決定した。そのほかの役員報酬は、代表権を持つ吉野貞雄専務取締役が30%減額を6カ月する。長友英資常務取締役、清水寿二執行役員、浦西友義執行役員、岩熊博之執行役員、深山浩永執行役員の5人が3カ月、10%減額する。また、西室泰三取締役会長が本人の申し入れにより、月額報酬の50%を6カ月、自主的に返上する。

 臨時取締役会ではさらに、中期経営計画で決めていたシステム投資を上積みするという基本方針も決定した。特に、バックアップ・サイトの構築を含めたバックアップ体制を見直したり、システム増強計画を前倒しする。東証は今年の中期経営計画の中で、2008年をメドに災害対策として、耐震設備のある都内の別の地域へ基幹システムを移す予定だった。現在は、東証本社と都内の近くにあるデータセンターで運用している。そのため、2007年度までのシステム投資額は234億円だったが、追加投資する。システム投資増強に必要な資金調達も含め、来年度以降に予定している東証自身の上場は計画通り進める。

 東証は15日、金融庁に今回のシステム障害の原因と再発防止策をまとめた報告書を提出する予定だ。ただし、再発防止策は障害個所の修正にとどめる模様で、抜本的な対策は15日以降に具体的に詰める。システム運用を担当している富士通に対しての賠償請求といった対応は、金融庁に報告書を提出後に検討する。

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