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 NECは24日、グループ企業の再編によるネットワークソリューション事業の強化策を発表した。通信機器製造のNECインフロンティアを子会社化することや、通信設備の建設・保守などを手掛けるNECネッツエスアイ(旧NECシステム建設)に、ネットワークの構築・保守事業を集約させることが計画の骨子だ。

 事業再編によって、グループ内で随所に見られた事業の重複を解消し、特に「VoIP(ボイスオーバーIP)関連製品の開発・製造」「ネットワークの保守・運用」の一元化を図る狙いだ。今回の事業再編によって、「年間数十億円のコスト削減に増収効果を加えると、年間100億円規模の利益向上が見込める」(矢野薫執行役員副社長)という。現在、約3500億円のネットワークソリューション事業を、3~4年後に約5000億円に拡大させる計画だ。

 今回の再編策ではまず、ボタン電話システムの製造・販売などを手掛けるNECインフロンティアを、グループのVoIP製品開発を担う中核会社に位置付けた。そのために、NECは同社に対するTOB(株式公開買付)を実施。完全子会社化した後に、NECが持つIP電話やPBX(構内交換機)関連の開発・製造部門をNECインフロンティアに移管する計画である。これにより、VoIP製品の開発体制を1000人規模にするほか、重複した製品を統廃合し、大企業から中小企業向けまで、一貫性のあるVoIP製品のラインナップを整備する。

 TOBの実施期間は11月25日~来年1月12日で、来年5月には子会社化を完了し、7月をメドに事業の集約を完了させたい考えだ。現在、NECインフロンティアに対するNECの出資比率は53.31%で、完全子会社化には約335億円を要する見通しだ。

 また今回の再編策では、グループで競合することもあったネットワークの保守・運用やインフラ構築を、NECネッツエスアイに集約させる。このために、来年4月1日をメドに、NECの完全子会社で放送・通信事業者や一般企業のネットワーク構築・保守を手掛けているNECテレネットワークスを、株式交換によりNECネッツに譲渡する。株式交換後の、NECネッツに対するNECの出資比率は、現在の約43%から50%強に高まる見通しだ。NECネッツは中堅・中小企業向けに限り、自ら営業やインテグレーションの機能も引き続き持つ。

 一連の再編で、NEC本体の役割も変わる。本体で受け持つのは大企業向けの営業やネットワークインテグレーションで、このために、来年第1四半期から、NECネッツなどグループ会社が抱える営業やSEを約200人、出向などによってNECに集結させる。また、NEC本体に「VoIPソリューションセンター」を開設し、VoIP関連の商談を後方支援する体制を整える。

 NECはITソリューションの強化を狙い、NECソフトなど2社を今年6月に子会社化したばかり。今回の事業再編はその“ネットワーク事業版”と言える。矢野副社長は「マーケットの変化があればまた対応を迫られるが、現時点ではソリューション事業の再編は、大所を終えた」と語った。

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