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IIJの鈴木幸一社長
IIJの鈴木幸一社長
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 インターネットイニシアティブ(IIJ)は12月2日,東京証券取引所マザーズに上場した。発行価格は一株当たり53万4022円,発行株式総数は20万4300株。資金調達額は約61億円。同日会見したIIJの鈴木幸一社長は調達した資金について,「セキュリティ関連の研究開発や次世代のインターネット技術開発に当てたい」と語った(写真)。

 IIJは,1992年12月設立のインターネット接続事業者(プロバイダ)。93年11月にインターネット接続サービスを開始した先駆者。国内で屈指のインターネット・バックボーンを構築しているほか,ネット関連の先進技術開発にも力を入れており,インターネット業界では一目置かれる存在。99年8月に日本企業としては初めて,国内の株式市場ではなく,米店頭株式市場のナスダックに上場した。

 一方で,苦渋も味わった。2002年7月には,パワードコムと,事業運営を一体化する方針で検討を進めると発表したが,2003年3月に破談。98年10月に,トヨタ自動車やソニーと設立した「クロスウェイブ コミュニケーションズ」(CWC)も2003年8月に会社更生法の適用を申請した。2003年9月には,NTTグループがIIJの第三者割当増資応じる形で,NTTの連結対象会社になっていた。

 IIJの2005年中間期(2005年4月~9月)の決算は,売上高が前年同期比13.7%増の218億900万円,営業利益が同315%増の7億5400万円。データセンターや電子メールなどの付加価値サービスおよびシステム・インテグレーションの売り上げが堅調に伸びている。「他国に比べて遅れていた日本企業のIT投資がここに来て回復してきた」(IIJの鈴木幸一社長)ことが理由だ。

 今回の上場により,NTTの出資比率は31.6%から29.7%に下がった。この点について鈴木社長は「出資比率は下がるが,これまでの関係は変わらない」とコメントした。