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Sun Fire T2000
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Sun Fire T1000
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UltraSPARC T1(開発コード名は「Niagara」)
UltraSPARC T1(開発コード名は「Niagara」)
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 「デュアルコア」あるいは「マルチコア」という技術用語を頻繁に耳にするようになった。1チップのマイクロプロセサに,2個または3個以上のCPUコアを実装するアーキテクチャのことである。Intel社やAMD社がこの技術の採用を積極的に進めており,2006年に出荷されるサーバ用マイクロプロセサの大半がデュアルコア型になる見通しだ。動作周波数を向上した分,消費電力が急増することから,動作周波数を抑えつつも高性能を得る技術として,デュアルコアまたはマルチコアの技術が注目を集めている。

 米Sun Microsystems社は,「UltraSPARC T1」(開発コード名はNiagara)というマルチコア型マイクロプロセサの技術開発を進めてきたが,今回,この技術を応用したサーバ製品「Sun Fire T1000」および「同T2000」を発表した。UltraSPARC T1は,1チップに8個のCPUコアを内蔵する。1個のCPUコアは同時に4個のスレッドを処理する。つまり1チップで最大32個のスレッドを並列処理することが可能になる。動作周波数は1.2GHzに抑えたことで,1チップ当たりの消費電力は73Wと小さい。CPUコアおよびキャッシュ間をクロスバ接続し,その間のデータ転送速度は134Gバイトと高い。既存のSPARCチップとオブジェクト・コードの互換性があるという。

 UltraSPARC T1を搭載したサーバの特徴は,性能当たりの消費電力が小さいことにある。T1000(高さ4.4cm)の消費電力が180W,T2000(同8.8cm)が275Wである。データ・センタなど,消費電力に対する要求の厳しい用途を中心に販売していく計画だ。Sun社は,他社同等品に比べて「性能が5倍高く,消費電力が1/5,設置面積が1/4」と主張する。

 動作周波数は低いながらも,デュアルコアに比べて4倍のCPUコアを備えている分,性能も高い。記者発表の席上では,SPECjbb2005やSPECweb2005などの標準ベンチマーク(詳細はこちら)で世界最高記録(4プロセサ構成以下)を達成したことを明らかにした。ただし,マルチコア・アーキテクチャを採用していることから,アプリケーションの特性によって性能が出にくいことも懸念される。Sun社あるいはソフトウエア・ベンダーが公表するであろうアプリケーション別の性能測定結果に注目したいところである。

 なお,この発表に合わせて同社は,「SwaP(Space Watts and Performance)」という性能評価軸を新たに提案した。

 SWaP = 性能 / ( ラック・ユニット数 × 消費電力)

 つまり性能当たりの消費電力にくわえて,設置面積当たりの消費電力もユーザーが選ぶ際の重要な選択肢だとする。このSWaPは,SPECなどの業界単体の標準ベンチマーク指標というわけではなく,同社がユーザーにT1000/T2000のメリットを説明する際の評価軸として利用していくものとみられる。