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 SAPジャパンは12月13日、バリュー・エンジニアリング(VE)の考えに基づいて、同社製品の導入効果測定サービスを来年1月から無償で提供すると発表した。同サービスはすでに米国で提供しており、「米SAPの60~70%の新規ライセンス売り上げに寄与した」(ロバート・エンスリン社長)実績がある。「当社はこれまで、顧客に製品を販売するときは機能を説明するだけだった。しかし顧客は製品の機能を求めているのではなく、製品の効果を知りたがっていた。この反省から、SAPジャパンが製品の導入価値を説明できるようにする」とエンスリン社長は、導入効果サービスを提供する理由を説明する。

 SAPジャパンが来年から提供するサービスは二つ。一つはSAP製品の導入前の企業に提供する「SAPバリュー・アセスメント・サービス」。SAPジャパンの担当者が顧客企業に対して、システムの導入目的などのヒアリングを実施する。「戦略を達成するための改善目標」や、システム導入後の効果を金額で提示する「バリューツリー」といった文書を作成する。ヒアリングから文書を作成するまでに1~4週間かかる。「経営者にシステムの導入価値を訴求するためのサービス」(バリュー・エンジニアリング本部の上野豊部長)との位置づけである。

 上野部長は、「米国では400社以上アセスメント・サービスを提供している。SAPグローバルでサービス提供の十分なナレッジを蓄積した」と強調する。アセスメント・サービスの土台となるSAPのナレッジ・データベースには1000以上の分析項目や100以上の調査レポートを用意している。SAPジャパンはこれらの分析項目や調査レポートを活用してサービスを提供する。

 もう一つの「SAPベンチマーキング・プログラム」は、SAP製品の導入効果を測定するサービスである。SAPジャパンがWeb上で公開しているアンケートに回答すると、同じ製品を導入した他社のデータと比較したレポートを提供する。サービス提供開始時は、比較対象となる導入企業のデータは米SAPのユーザー会「ASUG」入会企業のデータが中心だ。「日本の利用企業が増えれば、日本企業同士の比較もできるようになる」(上野部長)という。ベンチマーキング・プログラムは来年2月に人事分野から開始し、順次、財務会計や調達・購買分野に拡大していく。

 SAPジャパンは、今年8月のエンスリン社長の就任と同時にバリュー・エンジニアリング本部を設立。サービス提供の準備を進めてきた。現在、10人程度がVE本部に所属している。エンスリン社長は、「SAPはこれまで製品を売るだけのベンダーと思われていた。導入効果測定サービスを提供することによって、お客様の方を向く会社に変わる。VE本部の人員だけでなく、全社員がVEサービスを提供できるようにしていく。簡単ではないが、私が全力で全社員の意識改革をしていく」と意気込みを語った。