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 東京大学の坂村健教授が所長を務めるYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は2005年12月13日、同教授らが提唱するユビキタスID仕様に準拠したセンサー・ネットワーク・システムを開発したと発表した。

 同システムは、電池付きの無線ICタグ(アクティブ型無線タグ)を使った新開発のセンサー・ノード「センシングDice」と、各ノードからの情報を収集する「Dice基地局」から成る。例えば、物流コンテナに取り付けて温度や衝撃を測定することで、積荷の劣化や破損を防ぐといった用途を想定している。

 「センシングDice」は、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所が4月に発表したアクティブ型無線タグ「Dice」に、各種のセンサーを搭載した切手大の端末である。必要に応じて温度、加速度、照度、赤外線センサーなどを搭載できる。後述のDice基地局と組み合わせることで、センサー・ネットワークのノードとして機能する。「センシングDice」の派生モデルとして、基地局からの検索に応じて発光ダイオード(LED)を光らせて反応する「レスポンシングDice」も開発中である。

 「Dice基地局」は、センサー・ネットワークの要となり、アクティブ型無線タグから送信される信号を受信、収集する。外形寸法は幅60×奥行き46×高さ27ミリ(アンテナなどの突起部を除く)。同様の機能を持つセンサー・ネットワークの基地局としては「世界最小」(同研究所)という。

 センシングDiceとDice基地局は、坂村教授らが開発した携帯機器のアプリケーション開発環境「n(ナノ)T-Engine」の通信プロトコル「UNP(Ubiquitous Network Protocol)で通信する。

 Dice基地局の基本モデルはUNPのみに対応しているが、同研究所はUNPとEthernetのゲートウエイ機能を持つ派生モデルも開発した。さらに、無線ICタグのリーダー/ライター機能を持つPDA(携帯情報端末)である「ユビキタスコミュニケータ」に、Dice基地局の機能を内蔵したモバイル型のモデルもある。いずれも価格や出荷時期は未定とする。

(本間 純=日経コンピュータ)

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