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 日立製作所は2005年12月14~16日まで開催された「TRONSHOW2006」で、新開発の無線ICタグ「ミューチップ RKT101シリーズ」を公開した。新たにアンチコリジョン(衝突防止)機能を備えたことで、複数のICタグを一括して読み取ることが可能になった。既にサンプル出荷を開始しており、2006年4月から量産出荷する予定である。

 従来のミューチップで一括読み取りができなかったのには、二つの理由がある。チップがアンチコリジョン機能を備えていなかったことと、組み合わせて使うアンテナの通信距離が短かったことである。

 アンチコリジョン機能を備えないチップ同士が近くにあると、リーダー/ライターと無線ICタグの間でそれぞれが交わす通信が衝突してしまい、うまく読み取れないことがある。現在は、一つひとつの品物にハンディ型のリーダー/ライターを当ててタグの情報を読み取っている。そこで新型ミューチップでは、半導体回路の中にアンチコリジョン機能を搭載した。

 これまでのアンテナの通信距離は最大約30cm。実運用では10cm程度までリーダー/ライターを近づける必要があった。一括読み取りは通常、多くの品物をショッピング・カートやコンテナに入れ、カートやコンテナごと読取装置のゲートに通して行う。通信距離が短いと、カートやコンテナの奥にある品物のタグを読み取れなかった。

 日立製作所は、最大通信距離を約70cmに伸ばした新型アンテナを既に開発し、2005年9月に発表している(Tech-On!関連記事:要認証)。新型ミューチップにこのアンテナを張り付けて使うことで、一括読み取りが可能になったのである。

 利用周波数帯が2.45GHz、実装面積が0.4×0.4mm、読み取り専用(ROM)型という点は、従来のミューチップと変わらない。価格も従来品と同程度で、100万個出荷の場合で1個あたり10円台を想定している。

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