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写真1 総務省が開催した「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方」の第2回会合
写真1 総務省が開催した「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方」の第2回会合
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 総務省は12月21日,通信制度の大幅な改正を視野に入れた懇談会「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方」の第2回会合を開催した(写真1)。今回は,総務省が10ページにも及ぶ検討アジェンダ案の最終版を提示。同案の項目は多岐にわたるが,中でも(1)ビジネスモデルの異なる通信事業者間の競争,(2)東西NTTの回線にまつわる各種の規制,(3)1999年に実施したNTTグループ再編成の検証--が注目される。

 (1)のビジネスモデルの異なる通信事業者間の競争については,設備を持たずに携帯電話事業に参入するMVNO(仮想移動通信事業者)を取り上げる。日本の携帯電話事業者は,端末からサービスまで垂直統合しているが,MVNOはこれとは異なるビジネスモデルとなる。

 (2)の東西NTT回線の規制では,現在メタル線と光ファイバを合わせてシェア5割としている開放義務の判定基準について議論を本格化させる予定。また条件付きながら,東西NTTの光ファイバの貸し出し料金についても見直す考えを示している。

 (3)のNTTグループ再編は,総務省側が「NTTグループに係る公正競争確保のための措置について」というドキュメントを提示。NTTグループ内での取り引きや人事異動の規制など99年のNTT再編で定めた取り決めを,総務省として本腰を入れて検証する構えを見せた。

 総務省はアジェンダ案を基に,通信事業者や機器メーカーなどのトップを招へいして意見交換する。2006年2月1日の第3回,2月22日の第4回の合計2回の会合をこれに当てる。

 参加者は,通信事業者側がNTT持ち株会社,KDDI,ソフトバンク,イー・アクセス,ボーダフォン,ケイ・オプティコム,ジュピターテレコム,テレコムサービス協会,それぞれの社長もしくは会長。KDDIは同懇談会の意見募集でNTTの独占力強化に強い懸念を示しており,NTTとの間で激論が戦わされることが予想される。

 このほか,通信機器メーカー/団体,コンテンツやその配信にかかわる会社や団体,消費者団体,それぞれのトップも参集する。

 同懇談会は,ネットワークのIP化をふまえて接続制度やNTTの規制について議論をすることが目的。懇談会の結果を受けて,総務省は関連法令の改正に着手する見通しだ。

(市嶋 洋平=日経コミュニケーション