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通信・放送融合の懇談会を発表する竹中平蔵総務大臣
通信・放送融合の懇談会を発表する竹中平蔵総務大臣
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 竹中平蔵総務大臣は12月27日,大臣直轄の私的な懇談会「通信と放送の在り方に関する懇談会」の概要と参加メンバーを明らかにした。座長に松原聡・東洋大学教授を据えて,2006年1月から議論を開始する。

 竹中大臣はNHKの今後について議論することを明らかにしていたが,今回の発表によって懇談会がNTTなど通信業界を含めて「通信・放送融合」を議題として取り上げることとなった。議論のポイントを大きく三つ挙げている。具体的には,(1)通信・放送の融合や提携のあるべき姿,(2)通信・放送の融合や提携に向けた問題点の洗い出し,(3)行政側の望ましい姿,である。

 会見の中で竹中大臣は「通信と放送は国民生活にとって必要不可欠なもので,本来シームレスなもの。技術的に可能であるにもかかわらず,制度面の制約から提供されていないサービスがある」と指摘。通信と放送のそれぞれの企業が,互いの領域に進出することを推し進めていく考えを示した。具体的には,通信と放送で隔たりがある法規制や著作権の扱いについて,メスを入れるものと見られる。

 懇談会のスケジュールについては,「多様なサービスをすみやかに国民に提供する」として,半年程度の短期決着を目指す考えだ。

 メンバーは松原座長のほか,久保利英明弁護士,菅谷実・慶応大学教授,林敏彦・スタンフォード日本センター理事長/放送大学教授,古川享・元マイクロソフト日本法人会長,評論家の宮崎哲弥氏,村井純・慶応大学教授,村上輝康・野村総合研究所理事長の計8人で構成する。竹中大臣は「必要に応じて,関係者からの意見を基に議論する」としており,懇談会の議論はさまざまなところに広がっていきそうだ。

 このほか竹中大臣は,NTTを中心とした通信業界自体も議論の対象とする考えを示している。

 ちょうど2週間前の12月13日,総務省が開催した「通信自由化20周年記念シンポジウム」で,「固定電話でNTTのシェアが98%。当初,期待されていたほど競争が進んでいないのではないかと言われていることは承知している」と発言。「今後の競争をどうしたらよいのか,私の元でも懇談会を作り幅広く政策を議論をしていきたいと思う」と締めくくっている。