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 香港のアジア・ネットコムは1月25日,日中間を結ぶ海底ケーブルの回線容量を5月までに80Gビット/秒増強すると発表した。投資額は約20億円。増強によって,日中間の回線容量は現状より約40%増えるという。アジア・ネットコムは中国の2大通信事業者チャイナ・ネットコム(中国網通)の子会社である。

 今回,青島で海底ケーブルを陸揚げするルートを新設。日本のソフト開発の主要な委託先になっている大連など,中国北部の都市との通信ネットワークを構築しやすくする。「ソフト開発会社など,製造業のユーザーに当社の通信サービスの利用を促したい」(ウイリアム・バーニー社長兼最高経営責任者)。

 従来,同社の中国向け海底ケーブルはすべて香港で陸揚げしていた。青島ルートの追加によって日本と中国北部の都市との通信上の距離は,香港経由より約1000km短くなる。この結果,伝送遅延が10ミリ秒ほど少なくなるため,通信時のスループット(実効速度)の向上を期待できる。

 青島での陸揚げと併行し,中国や韓国,台湾,シンガポールなどアジア各地と接続する「汎アジア海底ケーブルネットワーク」(EAC)の通信設備も刷新する。米ルーセント・テクノロジーのGMPLS(generalized multiprotocol label switching)対応光スイッチ「LambdaUnite MSS」を導入するなどして,EAC全体での回線容量を現状より40Gビット/秒拡張する。

(島津 忠承=日経コミュニケーション