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 ソニーは2006年1月26日,2005年度第3四半期の連結決算を発表した。売上高および営業収入は2兆3676億円(前年同期比10.2%増),営業利益は2028億円(同46.8%増),税引き前利益は2259億円(同51.4%増),当期純利益は1689億円(同17.5%増)だった(表1)。売上高および当期純利益が四半期ベースで過去最高を記録した。

 2006年3月期通期の業績見通しも,為替レートが想定よりも円安に推移しているほか,エレクトロニクス分野および金融分野の業績が見通しを上回ったことから上方修正している。通期業績の見通しは,売上高が7兆4000億円,営業利益が1000億円,当期純利益が700億円である。

液晶テレビが好調,ソニー・エリクソンも過去最高水準

 エレクトロニクス分野の第3四半期業績は,売上高が1兆5958億円(前年同期比4.7%増),営業利益が789億円(同56.2%増)だった(表2)。特に好調だったのが,液晶テレビの「BRAVIA」だ。米国ではBRAVIAを導入して以来市場シェア1位をキープしており,2005年度第3四半期の期末時点では金額ベースのシェアが約30%に達したという。このおかげで,テレビ事業は期初の見通しでは大幅な赤字を見込んでいたが,実績では19億円の赤字に収まった。

 パソコン事業を含む情報・通信事業も好調で,営業利益は前年同期比231.3%増加し,212億円となった。エレクトロニクスの地域別売上高を見ると,日本は前年同期比14%の減収,米国は同6%の増収,欧州は3%の減収,その他地域は18%の増収だった。

 なお,持分適用会社に当たるソニー・エリクソンの売上高や当期純利益も,四半期ベースで過去最高になった。売上高は23億1000万ユーロ(同15%増),税引き前利益は2億600万ユーロ(同47%増)である。出荷台数は1610万台で,前年同期比28%増加した。ソニーが受ける持分法に基づく投資利益は98億円になる。

PSPの生産台数は622万台,通期ではPS2に並ぶ

 ゲーム分野の売上高は4192億円(同41%増)で,営業利益は678億円(同59%増)だった。Playstation 2(PS2)が欧米で堅調だったほか,PSP(プレイステーション・ポータブル)のハードウエアならびにソフトウエアが順調で,売上高は前年同期比約1.5倍に拡大した。

 2005年度第3四半期におけるPSPの生産台数は622万台であり,2006年3月期通期ではPS2の生産台数と同じ1400万台を生産する見込みである。

 映画分野は「The Legend of Zorro」「ザスーラ」といった劇場映画が不調で,売上高は前年同期比0.4%減の2022億円となり,4億円の営業損失が発生した。

 金融分野は好調で,営業収入は1904億円(同31.3%増),営業利益は470億円(同238.4%増)だった。営業利益が大幅に伸びたのは,ソニー生命において,転換社債の株式転換権の評価損益が大幅に改善したため。

Rootkit問題は業績に影響せず

 2005年度第3四半期中,欧米ではソニーBMGの「Rootkit問題」が大きな騒動になった。決算発表会でも,この問題が業績にどのような影響を与えたかという質問があった。

 これに関して,ソニーの湯原隆男シニア・バイス・プレジデントは「本件では,ソニーBMGとしてきちんと原因を発表して,顧客に対して返品と若干の補償を行った。問題が発生しても,真摯に対処できたと考えている。業績に影響が出たということはなかった」と述べている。