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 ソニーは2006年1月26日,2005年度第3四半期の決算説明会で,同社の構造改革(リストラ)の進捗状況について明らかにした。同社のエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼CFOである大根田伸行氏は「2005年9月に発表した構造改革の進捗状況は予定通り」と強調し,新たに9つの事業領域において収益改善プランを固めたことを発表した。2006年3月期通期では,4500人の人員削減や7製造拠点の統廃合が完了する見通しで,2007年3月期には前期と比較して約500億円のコスト改善が見込まれるという。

 ソニーは2005年内に英国の製造拠点でブラウン管の生産を終了した。ブラウン管の生産は,米国のピッツバーグの拠点で2006年2月に,同サンディエゴの拠点で2006年6月に終了する。またピッツバーグの米American Video Glass Companyでも,2006年5月にブラウン管用ガラスの生産を終了する。

 また,中国・北京の携帯電話製造拠点をソニー・エリクソンに売却したほか,ソニーイーエムシーエスの埼玉テック岩槻事業所(ウォークマンやICレコーダー,ラジカセなどの製造拠点)を,2005年3月に同社埼玉テック坂戸事業所に集約した。坂戸事業所でも,ウォークマンなどの生産を2006年3月末で終了する。ウォークマンの国内生産はこれで終了する。

 今回,新たな収益改善プランを固めた事業領域は「エアボード」「車載機器」「プラズマ・テレビ」「ブラウン管テレビ」「QUALIA」「エンタテインメント・ロボット」である。また業務用機器の3カテゴリーについて,自社開発の方針を見直し,「外部リソースを積極的に活用する」と述べている。この3カテゴリーは現在も販売している製品であるため,現時点で名称を明らかにできないという。

 「エアボード」に関しては,PSP(プレイステーション・ポータブル)に接続できるサーバーである「ロケーションフリー」の拡販に軸足を移す。その上で,クライアントとなる機器の多様化や,販売エリアの拡大を目指す。

 「車載機器」は,2005年度末で日本市場から撤退する。海外では方針を変更しない。日本での車載機器事業については,再参入などを検討している。

 「プラズマ・テレビ」は,自社開発および生産を行わないことを強調した。薄型テレビは液晶テレビ及びリアプロジェクション・テレビに注力する。「ブラウン管テレビ」は,全世界での販売を継続するが,生産拠点をアジアに集約する。

 「QUALIA」に関しては,新規の開発を既に終了した。販売に関しても漸次終了する。アイボやQRIOなどの「エンタテインメント・ロボット」も,新規開発を終了する。アイボおよびQRIOに搭載していたAI(人工知能)の研究開発は継続するという。