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 ウィルコムは1月27日,現在より高速な通信を可能にする「次世代PHSシステム」の実用化に向け,実験局免許を取得したと発表した。同社は,2005年11月に予備免許を取得(関連記事)。実証実験を始める準備を進めていた。

 周波数は2.3GHz帯の5MHz幅を利用し,ウィルコム本社の屋上と屋内に,アンテナと基地局設備を設置して実験する。実験期間は1年間の予定で,システムのスループットや伝搬特性などを評価する。この実験は第1期試験で,結果を踏まえて装置を改良した後,さらに詳細な評価を目的とした第2期試験の実施も検討している。「商用化時には,20Mビット/秒以上のシステムを実現したい」(近義起執行役員CTO)。

 商用化時の周波数は「2.5GHz帯を含めて幅広く検討したい」(近CTO)としている。2.5GHz帯は,近日中にも総務省で割り当て議論が始まれる見込み。この周波数帯では,NTTやKDDI,ソフトバンクなどの通信事業者が無線ブロードバンド規格「WiMAX」によるサービスを検討している。し烈な獲得競争が予想される中,ウィルコムには実験を通じて次世代PHSシステムの優位性をアピールする狙いもあるようだ。

 なお,ウィルコムが本日発表した高度化PHS規格「W-OAM」と次世代PHSは全くの別物。W-OAMが現行PHSの方式改善で高速化を実現しているのに対し,次世代PHSは通信方式を根本的に見直す。そのため1.9GHz帯とは別の周波数帯の獲得が,商用サービスのためには必須となる。