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 ニイウスは、医療向けソリューション事業の体制とビジネスモデルを見直し、医療向けソフトを開発する子会社のハルクをMBO(マネジメントバイアウト)により分離独立させたと発表した。ハルクとは今後、ニイウスの医療向けASP(アプリケーションサービスプロバイダ)にハルクのソフトを活用するという提携関係に移行する。同時にハルクは、自社ソフトの外販にも力を入れる。

 日本IBM系列でハード販売に強みを持つニイウスは、ディーラー型の事業モデルから脱却するべく、医療向けSIなどのサービス事業に参入する手段として、2004年にハルクを買収した経緯がある。同社は電子カルテなどを包含する医療向け統合業務パッケージ「HAL-I」シリーズを中核製品として持つ。

 しかし、ニイウスがASPサービスなどに活用する予定だった「HAL-I Web版」の開発終了が、当初見込みの2005年秋から3カ月ほど遅延。約30億円の減収要因になったほか、このニュースで同社の株価が下落するなど、ソフト開発のリスクが同社の経営に大きな影響を及ぼすようになっていた。ハルクを分離する狙いの1つが、この開発リスクの分散である。

 MBOは、グループ内でハルク株を保有していたニイウスメディカルシステム(NMS、持株会社であるニイウス コーの全額出資子会社)が、ハルク創業者の大島茂社長に持ち株の大半を売却する形で実施。これにより、NMSのハルクへの出資比率は14.9%に低減した。一方で、ハルクが開発する「HAL-I Ver.5」や「同 Web版」の著作権を共同保有する契約を締結し、ソフト資産への足がかりは残した。ハルクが近く発行する、「株式公開時に普通株に転換できる」という条項を持つ優先株の半数近くを引き受け、資金的支援も継続した。

 今回の医療向けSI事業の再建策を機に、ニイウスは医療システムの販売・開発で、地方の地場企業などとの提携に力を入れる。その第1弾として、ニイウス・メディカル西日本システム(広島市)を4月1日に設立する。中国地方を営業基盤とし、地元の田中電機工業や、病院を有する地場企業などが資本参加する。

 一方でハルクは、IBM製ハードだけを扱うニイウス以外の外販先を広く開拓するため、非IBM系のハードを対象にした製品も開発する。ニイウスは著作権を共同保有するため、こうした外販の拡大による利益の分配も受けるという。