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「Oracle OpenWorld Tokyo 2006」で講演する米オラクルのラリー・エリソンCEO(最高経営責任者)
「Oracle OpenWorld Tokyo 2006」で講演する米オラクルのラリー・エリソンCEO(最高経営責任者)
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 「ソフトウエアの世界では、研究開発により多く投資し、製品を改善し続けるために、ナンバー1であり続けることが重要。顧客数が増えれば、アグレッシブに価格を下げることもできる。これらは顧客にとっても重要なことだ」。3月2日、東京国際フォーラムで開催中の「Oracle OpenWorld Tokyo 2006」の基調講演(写真)で、米オラクルのラリー・エリソンCEO(最高経営責任者)は、買収による企業規模の拡大についてこう語った。エリソンCEOが独SAPや米マイクロソフトへの個人的な対抗心から買収を続けているという見方を否定した。

 データベース(DB)事業だけでなく、ミドルウエアやアプリケーションでもトップの座を獲得するための戦略としてエリソンCEOは、「革新(イノベーション)と買収の組み合わせが成長のカギ」とする。オラクルは2005年、相次いで買収を発表。米ピープルソフトや米シーベル・システムズなど、傘下に納めた企業は9社に上る。「米ピープルソフトの買収によって、人事管理の分野で世界一となった。CRM(顧客関係管理)ソフトの分野では、米シーベル・システムズの買収で世界のリーダーとなっている」(エリソンCEO)と買収の成果を強調した。

 すでにシェア第1位のDB事業についてエリソンCEOは、「より多くの価値を提供できるようにイノベーションを進める」と宣言。具体的には、「高性能、高信頼のデータベースを低コストで提供する。そのためのカギが、グリッド・コンピューティング」と説明する。グリッド・コンピューティングで数十台のPCサーバーを並列稼働すれば、「メインフレームよりも安く、可用性の高いデータベース・システムが構築できる」とエリソンCEOは自信をみせた。

 オラクルの第2の事業の柱であるミドルウエア事業を伸ばすためのキーワードは「統合」であるとした。「ミドルウエアでは米IBMと互角の戦いをしている」(エリソンCEO)と言うものの、シェアは2位だ。米IBMに追いつくために、エリソンCEOは、「買収で手に入れたミドルウエアを、J2EEなど標準の技術を使って統合して顧客に提供する」と説明した。同社は昨年、ミドルウエアのブランドを「Fusion Middleware」に統一した。

 オラクルが現在、最も力を入れているアプリケーション事業では、「ナンバー1・プレイヤを買収するだけでなく、アプリケーションをオンデマンドで提供する」という領域で戦っていくことを宣言する。これまでにも米国では「Oracle on Demand」で、アプリケーション製品をオンデマンドで提供しているが、今後、同事業を強化していく。