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日本法人社長に就任する東貴彦氏
日本法人社長に就任する東貴彦氏
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 中小企業向けにCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)やERP(統合基幹業務システム)などの業務アプリケーションをASP型のサービスとして提供する米ネットスイートが日本市場に本格参入する。3月末までに日本法人ネットスイートを設立し、社長にはマイクロソフト出身の東貴彦氏が就任する。

 米ネットスイートは現在、日本を含めて世界8カ国で事業を展開しており、既に7000社が利用しているという。ERPだけでなく、CRMやeコマースの機能を、1つの統合データベース上に統一したシステムとして提供するのが特徴。ASP型のサービスとして提供することで、導入や運用・保守のコストを削減できる。ザック・ネルソン社長兼CEOは「ユーザー企業は、Web上のビジネスプロセスを統合するのに苦労している。中小企業の市場でも、1つのベンダーが統一したアプリケーションを提供する時代になる」と話す。

 ネットスイートが提供するのは、CRMとeコマース、ERPのフル機能を提供する「NetSuite」のほか、CRM製品の「NetSuite CRM」、CRMとeコマース機能、ERPの一部の機能を提供する「NetSuite CRM+」、小企業向けの「NetSuite Small Business」の4種類。ライセンス価格は、現在提供しているインターナショナル版で、CRMがユーザー当たり月額95ドル、CRM+が同月額130ドル、Netsuiteが1社600ドルと追加ユーザー当たり100ドルなど。3年間の利用を想定すると、パッケージ製品を使ってシステムを導入する場合に比べ、ライセンスコストが約2分の1、導入コストは3分の1で済むという。

 中核となるターゲットユーザーは従業員数500人以下の中小企業となるが「(ライブドアの)『弥生』のような中小企業向けの会計ソフトから、オラクルやSAPが提供する中堅企業向けERP製品まで、幅広い市場が競合になる」(ネルソンCEO)という。

 製品の販売はパートナーを通じて行う。(1)日本市場向けのローカライズや、大規模案件のシステムインテグレーションを手掛ける「テクノロジー・パートナー」、(2)ネットや電話を使ったオフサイトの営業・構築・保守を行う「サービス・パートナー」、(3)オンサイトで営業・構築・保守などを行う「顧客アクセス・パートナー」──の3種類の機能を持つパートナーを開拓する計画で、現在、複数のソリューションプロバイダと交渉中という。

 今後は、日本市場向けの機能強化を実施し、本格的な拡販に備える。CRM製品とeコマース製品については、日本語処理機能を今年6月に強化するほか、決済機能や配送機能との連携、業種別テンプレートなどを順次追加していく。ERP製品は、2007年第2四半期に、日本独自の会計処理や税務処理、帳票などの機能を追加する。日本法人での販売目標は明らかにしていないが、3年後に、ワールドワイドの売上高の10%を日本市場で売り上げることを目指す。