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 政府は1月19日、e-Japan戦略、e-Japan戦略IIに続く、国の情報化計画「IT新改革戦略」を公表した。IT新改革戦略の策定メンバーの一人である一橋大学の伊丹敬之教授に聞いた。

■新戦略の狙いは何でしょうか。

 e-Japan戦略、e-Japan戦略IIで、ブロードバンドなどIT(情報技術)を利用するためのインフラ整備は進みました。その半面、国民によるITの利用は進んでいないのが実情です。新戦略では、インフラ整備だけでなく、ITの利用を幅広く進めることを目指しています。

■新戦略では、「ブロードバンドを利用できない地域を2010年度にはゼロにする」など、意欲的な数値目標を示していますね。

 経済学に「カウベルエフェクト」(Cowbell Effect)という言葉があります。政策目標を示すことで、皆がそれを信じて取り組み、その結果、目標を達成できるというものです。今回の新戦略では、こうした効果を見込んで、意欲的な数値目標を盛り込みました。日本のITを、ソフトウエアも含めて飛躍的に進化させるには、こうした目標設定が必要です。

 ただし、経済原理だけでブロードバンドを利用できない地域をゼロにすることは難しい。経済原理を前提にしつつも、すべての国民がサービスを利用できるようにするには国の取り組みが必要です。

■今までの戦略と新戦略を100点満点で評価すると、何点になりますか。

 e-Japan戦略は、80点から90点になるでしょう。あのときに、あの速度で戦略を打ち出したことは評価できます。e-Japan戦略IIは、政策の具体性を重んじすぎた面があります。ぎりぎり合格の60点ぐらいではないでしょうか。新戦略では、担当した内閣官房IT担当室のスタッフに、具体的な数値目標を盛り込む覚悟がありました。80点はあげられるものを作れたと考えています。

 ちなみに、IT新改革戦略の略称は、「u-Japan戦略」でいいと思っています。新戦略の策定会議の席でもそう言いました。理由は二つあります。一つ目は副題にある「いつでも・どこでも・誰でも」に示すユビキタスとユニバーサルが「u」で始まる言葉であることです。もう一つは、単純に一言で言えること。これは重要で、例えば海外に対しても一言で認知させられます。

・松田岩夫IT担当大臣インタビューはこちら
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