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Scalar i500
Scalar i500
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 ストレージ大手のEMCジャパンは,データのバックアップ/アーカイブ用にテープ装置が必要なユーザー企業に向け,米Advanced Digital Information(ADIC)のテープ装置を販売する。取り扱うテープ装置は「Scalar i500」と「Scalar i2000」の2機種。顧客に対する製品の保守サポートは米ADICの国内総販売代理店である東京エレクトロンが実施する。EMCジャパンは米EMCを経由して米ADIC製品を仕入れて,顧客に出荷する。

 Scalar i500とScalar i2000は,必要に応じて処理能力と容量を追加するCoD(キャパシティ・オン・デマンド)が可能なテープ装置である。搭載ドライブ数とテープ・カートリッジ数を拡張できる。Scalar i500ではさらに,きょう体同士を接続してロボット・アームを連結し,処理能力と容量を拡張できる。

 Scalar i500とScalar i2000のドライブ数とカートリッジ数,容量は以下の通り。Scalar i500は,ドライブ数が1~18,カートリッジ数が36~404。非圧縮時の容量はLTO-3ドライブの場合で14.4T~162Tバイト。Scalar i2000は,ドライブ数が1~48,カートリッジ数が100~3492。非圧縮時の容量はLTO-3ドライブの場合で40T~1397Tバイト。

 米EMCはディスク・ストレージとストレージ関連ソフトウエアを開発するベンダーであり,自社ブランドのテープ装置は用意していない。一方で,テープ装置が必要な顧客に対しては,2004年から米ADICのテープ装置を販売している。今回,EMCジャパンは米EMC同様,国内においてもテープ装置の販売に着手した。

 データのバックアップ/アーカイブ用途では,かつて一般的だったテープからディスクへとトレンドが移ってきている。媒体の容量単価こそテープが勝るものの,ディスクは高速に使えるからだ。バックアップ/アーカイブ用途のディスク市場は急成長しているが,テープ装置を必要とするユーザー企業は確実にいる。企業が扱うデータ量が増えることによりディスクの容量が増加し,増加したデータを10年など長期間に渡って保管する用途にテープが使われるという見方もある。