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写真●ヤフーの井上雅博社長(左)、三井住友銀行の奥正之頭取(中)、ジャパンネット銀行の藤森秀一社長(右)
写真●ヤフーの井上雅博社長(左)、三井住友銀行の奥正之頭取(中)、ジャパンネット銀行の藤森秀一社長(右)
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 ヤフーと三井住友銀行、ジャパンネット銀行は3月30日、資本提携について合意したことを正式発表した。ヤフーは、三井住友銀行が今年9月までに設立するジャパンネット銀行の持株会社へ出資することで、ジャパンネット銀行に資本参加する。

 三井住友銀行が設立する持株会社は、ジャパンネット銀行の株式の57%を保有する。ヤフーは今年9月までに25億円を投じ、持株会社の株式の14.9%を、三井住友銀行から譲り受ける。

 続いて今年12月までに、ジャパンネット銀行の持株会社とジャパンネット銀行はそれぞれ増資を実施する。ジャパンネット銀行の増資分の相当程度を、同行の持株会社が引き受ける。持株会社の増資分は、ヤフーと三井住友銀行が引き受ける。

 将来的に、ヤフーは持株会社の株式の50%程度を保有。三井住友銀行と共同で、持株会社を通じてジャパンネット銀行の運営に参加する。ジャパンネット銀行の持株会社は、ジャパンネット銀行の持株比率を57%から75~80%まで高める。ヤフーの出資額は、最終的に250~300億円になる見通しだ。

 ヤフーとジャパンネット銀行は今年12月までに、ヤフー・オークションなどヤフーが展開するECサイトと、ジャパンネット銀行の決済サイトをシステム連携させる。これにより、「ヤフーのECサイトで商品を売買した利用者などが、銀行の決済サイトに移ることなく、同一画面上で決済サービスを利用できるようにしたい」(ヤフーの井上雅博社長)。ヤフーはジャパンネット銀行への間接的な資本参加により、ECサイトでの決済サービスを充実させ、さらなるECサイトの利用者増加を図る。

 ジャパンネット銀行の藤森秀一社長は、「ヤフーとの提携は追い風だ」と話した。三井住友銀行の奥正之頭取は「ヤフーが持つ3000万人の顧客基盤と三井住友銀行が持つ銀行運営ノウハウや商品を生かして、ジャパンネット銀行の経営をさらに強化していきたい」と説明した。

 なおヤフーはネット銀行の設立を巡り、あおぞら銀行と締結していたインターネット専業銀行の開業に向けた契約を今年2月に解消している。両社の思惑にズレが生じ、勘定系システムの開発が進まなかったことが原因の一つである(詳細は『日経コンピュータ』4月3日号参照)。

 これに対し、ジャパンネット銀行はすでに富士通が開発した勘定系システムを運用しており、勘定系システムを新規開発する必要はない。「初めからジャパンネット銀行と資本提携すればよかったのではないか」との日経コンピュータの質問に対して、井上社長は、「それはその通りだ」と、結果的に回り道になったことを認めた。そのうえで同氏は、「資本提携が決まったからには、ジャパンネット銀行と協力して、できるだけ早く決済サービスをスタートさせたい」と述べた。