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スタッフサービス・ホールディングスのCIO(最高情報責任者)、佐藤治夫取締役
スタッフサービス・ホールディングスのCIO(最高情報責任者)、佐藤治夫取締役
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 人材派遣大手のスタッフサービス・ホールディングス(東京・千代田)は2006年3月から、派遣社員の日常業務や職場での悩みなどに関するフォローを充実させるため、営業支援システム「NCP(New Century Project)」を強化した。約900人いる営業担当者のPDA(携帯情報端末)に、新たなアプリケーションを追加。営業担当者が自分の担当する派遣社員を満遍なくケアしているかどうかを常に把握できるようにした。

 狙いは競合他社との差異化にある。取締役の佐藤治夫CIO(最高情報責任者)は、「我々のスタンスはすべての派遣社員に対するケアを充実させること」と説明する。景気回復や雇用形態の変化に伴う派遣需要の拡大で、派遣各社にとって人材確保が大きな課題になってきた、という事情もある。

 スタッフサービスの基本戦略は「派遣先の欠員をできるだけ早く発見し、適した人材を素早く紹介すること」(佐藤CIO)。同社は競合他社に比べて多くの営業担当者を抱え、派遣先の企業を頻繁に訪問できるような戦術をとってきた。

 営業担当者は、新規顧客を開拓するために企業を訪問するだけでなく、契約済みの企業を訪ねて派遣社員が悩みを抱えていないかどうか相談に乗っている。しかし従来は、1人の営業担当者が平均50人もの派遣社員を担当するため、相談の頻度にバラツキが出がちだった。

 そこで今回、こうした偏りをなくして、すべての派遣社員に対して、できるだけ満遍なく相談に乗れるよう,フォロー履歴を簡単に記録できる仕組みを作った。PDAのトップ画面に「スタッフフォロー」というメニューを追加。これをクリックすると、(1)「行動」(2)「内容」、(3)「内容詳細」の3項目を記録する画面が表示される。

 (1)はプルダウンメニューで「訪問」または「電話」を選択。(2)は同じく「業務連絡」「人間関係」「職場環境」「健康上の問題」「問題なし」「その他」の中から選択する。(3)は自由記入欄である。これらの内容は,PDAに接続したPHSを通じてスタッフサービスの情報システムへ送信される。

 こうしてシステムに記録された履歴は、PDAや支社にあるパソコンから閲覧できる。派遣社員一人ひとりに対するフォロー状況が一覧できるように、25日間以上にわたって訪問も電話もしていないスタッフのデータはピンク色で、1カ月以上なら赤色で表示される。1カ月以上なんのフォローもされていない派遣社員がいたら、本部が営業担当者に注意する。

 スタッフサービスの営業担当者は1日に数十件もの企業を訪問する。このため、1日の営業活動が終わって支社に戻ったときには、記憶が曖昧になっている恐れがある。この問題に対処するため、2002年9月から営業担当者にPDAを携帯させて、1つの企業を訪問するごとに,その場で訪問内容を素早く入力・送信できる体制をスタートさせていた。

 例えば、派遣先企業・部署の訪問、人事権を持つキーパーソンや派遣社員に仕事を与えるサブ・キーパーソンとの面会、名刺のやり取り、パンフレットの提供,などの情報を入力する。いずれもチェックボックス形式なので、入力にかかる時間は数十秒で済む。