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 EAI(企業間アプリケーション統合)ベンダーのウェブメソッドは、SOA(サービス指向アーキテクチャ)に基づいたシステムの構築や運用を支援するミドルウエア群「webMethods Fabric6.5」を発表した。EAIの機能を生かしたサービス連携基盤からEIP(企業情報ポータル)やBPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)、Webサービスの一元管理まで11種類の製品で構成する。個々の製品は従来から販売していたが、今回のFabric6.5で「一つの画面で管理できるようにするなど、統合度合いを強めた」と、webMethods 森川衡プリセールスディレクタは説明する。

 Fabric6.5は、(1)Webサービスや既存システムなどを連携させる基盤ソフトの「Integration Server(IS)」、(2)非同期型メッセージングを実行する「Broker」、(3)Webサービスを一元管理する「Servicenet」、(4)ビジネス・プロセスを記述する「Modeler」、(5)Modelerに添ってサービスを連携させる「Workflow」、(6)サービスのパフォーマンスを監視するBAM(ビジネス・アクティビティ・モニタリング)ソフトの「Optimize」、(7)ハードウエアを含むシステムの稼働状況を監視する「Manager」、(8)利用者の職責に合わせてBPMソフトで連携したサービスを表示する「Portal」などで構成する。

 中でも、同社が他社との差異化ポイントとして挙げるのは、Servicenet。SOAに基づくシステムの実現に必要なサービスを一元管理するリポジトリ機能に加えて、それぞれのサービスごとにセキュリティやSLA(サービス・レベル・アグリーメント)に関する条件を設定して管理できる。サービスが動作するサーバーそれぞれにServicenetのエージェントを置き、PtoP型の通信によって各サービスの状況を集約する。

 ServicenetをOptimizeと連携させて、個々のサービスのパフォーマンスをダッシュボード形式で表示し、問題があればアラートを出したりすることも可能だ。リポジトリ機能は、UDDI(Universal Description, Discovery, and Integration)に基づいて実現している。

 価格の目安としては、「それぞれのミドルウエアを導入するのに数千万円。すべての製品を大規模に導入する場合は億を超える単位になる」(森川ディレクタ)としている。