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 マイクロソフトは4月12日,悪質なプログラム(ウイルス)を検出して削除する「悪意のあるソフトウエアの削除ツール」の新版を公開した。新版では「Locksky」「Reatle」「Valla」に対応した(それぞれ亜種を含む)。ダウンロードセンター「Microsoft Update」などから利用できる。対応OSはWindows XP/2000/Server 2003。

 今回公開されたバージョンは1.15。バージョン1.15では「Locksky」「Reatle」「Valla」に新たに対応した。

 「Locksky」はメールで感染を広げるウイルス(ワーム)。実行されると,そのパソコン中のファイルからメール・アドレスを収集し,そのアドレスあてに自分のコピーを添付したメールを送信する。Lockskyにはさまざまな亜種が存在する。新版では,計48種類のLocksky(Win32/Locksky.A@mm~Win32/Locksky.AY@mm)に対応した。

 「Reatle」も,Locksky同様,メールで感染を広げるウイルス。「Valla」は実行形式ファイルに自分自身を追加して“感染”するウイルス。Vallaに感染したファイルを実行すると,感染が拡大する。

【4月12日追記】同社セキュリティチームのブログによれば,新版では,ファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」などで感染を広げるウイルス「Agent.AE」にも対応したという。Agent.AEは,「山田オルタナティブ」といった名称で呼ばれるウイルスの一種。同ウイルスは,同じくWinnyで感染を広げる「Anntiny(アンチニー)」対策の一環として追加されたため,扱いはAntinnyの亜種。このため,新版で新たに対応されたウイルスとしては扱われていない。【以上,4月12日追記】

 同ツールはダウンロードセンターから入手できる。Microsoft Updateからも適用可能。Windows XPおよびWindows Server 2003 SP1については「Windows Update」からも利用できる。

 加えて,「悪意のあるソフトウエアの削除ツール」のWebページからは,同ツールのActiveXコントロールを利用できる。

 同ツールは,現在動作中のウイルスしか検出・駆除できない。ハード・ディスクに保存されているウイルスを検出・駆除する機能や,ウイルスが実行されるのを食い止める機能(リアルタイム・スキャン機能)はない。対応するウイルスは毎月増えているものの,現在出回っているウイルスと比較すれば,圧倒的に少ない。

 このため,同ツールだけではウイルス対策としては不十分である。同社でも,「このツールは,ウイルス対策ソフトウエア製品に代わるソフトウエアではありません。コンピュータを保護するには,ウイルス対策ソフトウエア製品を使用する必要があります。」としている

【4月12日タイトル変更】前述のように,ツールの新版では「山田オルタナティブ」の一部にも対応したため,そのことが分かりやすいようにタイトルを「マイクロソフト,ウイルス削除ツールの新版を公開」から「マイクロソフトがウイルス削除ツールの新版,『山田オルタナティブ』にも対応」に変更いたしました。【以上,4月12日タイトル変更】

◎参考資料
悪意のあるソフトウエアの削除ツール (KB890830)
悪意のあるソフトウエアの削除ツール