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 IP電話の基本的な仕組みを押さえていると主張されている特許が、今年1月に成立していたことが本誌の取材で分かった。3月中旬から公開されている。

 特許の名称は「統合情報通信システム」(特許番号は3756895)。「IP電話の電話番号とIPアドレスを変換する」という内容が盛り込まれており、通信機器メーカーや通信事業者などが警戒心を強めている

 この特許を保有するのは、経済産業省の外郭団体である流通システム開発センターと有限会社の宮口研究所。96年に開発した流通業の決済向けVPN(仮想私設網)サービス「Open Business Network(OBN)」の仕組みの中から、派生特許を多数出願し、少なくとも7件が成立している。

 発明者の一人である同センターOBN情報センターの古川久夫特別研究員は、「我々の特許はIP電話の原理特許だ」と主張し、次世代ネットワーク(NGN)の標準化団体に対しても、標準として採用するように働きかけを始めた。

 古川氏らの主張に対して、通信業界は強い抵抗感と同時に困惑もしている。同センターが通信機器メーカーでもなく、通信事業者でもないためだ。

 IP電話の特許を巡っては、2003年8月にソフトバンクの孫正義社長が「IP電話の特許を出願している。他社は気を付けて事業を展開してほしい」とぶちあげ、物議をかもしたことがある。

 (詳しくは日経コンピュータの2006年4月17日号「ニュース&トレンド」に掲載する)