「IDを発行し、ディレクトリ・サービスやシングルサインオンを実現するだけでは不十分。企業にとって必要なこれからのID管理製品は、ID発行までの承認ワークフローを支援したり、管理業務の内容をログに記録・保存したりする機能が求められる」と、日本オラクル システム事業推進本部の北野晴人担当シニアマネージャーは、同社が今後提供予定のID管理製品の利点を強調する。
日本オラクルは、ID管理やアクセス制御のためのミドルウエア事業を強化する。まず6月に、ID管理やアクセス制御に関連するミドルウエアの専任部隊を立ち上げる。当初は30人程で、直接ユーザー企業に製品を売り込むほか、パートナー企業とともに導入コンサルティングも手掛ける。
7月には、ID管理の業務プロセスを明確化するための製品「Oracle Xellerate Identity Provisioning」の国内提供を始める。IDの発行/廃止業務のワークフローを構築できるほか、そのプロセスをログに記録したり、ログを元に、監査報告のためのレポートを作成する機能などを備える。
他社製品と接続するためのJavaプログラムのコードを生成するツールも提供する。「日本版SOX法に備える企業には必要な製品だ」と、北野マネージャーは自信を見せる。
日本オラクルは、すでに提供を開始しているシングルサインオン製品「Oracle COREid Access」などとあわせて、2007年度10億円の売り上げを見込む。