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 新日鉄ソリューションズ(NSSOL)は28日、2006年3月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比1.2%増の1483億800万円、営業利益は同3.5%増の121億1700万円、経常利益は同4.8%増の123億5500万円と、増収増益を達成した。

 業務ソリューション事業は、産業、流通・サービス分野向けが堅調で、前年同期比2.5%増の839億9800万円となった。特に、大手自動車メーカー向けや大手電機メーカー向けの大規模システム開発の需要が好調だった。一方、基盤ソリューション事業は、高付加価値プロジェクトへの選択と集中を行った結果、売上高は前年同期比5.9%減の241億8000万円となった。なお、新日本製鉄向けは、売上高の14.4%という。

 2007年3月期は、業種・顧客の選択と集中や大規模・高付加価値ビジネスへのシフトを進める。基盤エンジニアリング標準やシステム運用標準を整備してシステム開発技術力の強化を進めるほか、標準の営業プロセスの確立や営業ナレッジデータベースの整備による営業力の強化で収益拡大を目指し、2007年3月期の連結業績は、売上高が1520億円、経常利益125億円を計画している。現在、金融はIT投資が活発だが、2007年3月期の売上高見通しは2%増の200億円と控えめ。その理由は「人的リソースの手当てがつかないため」(鈴木繁社長)という。

 今後の計画について鈴木社長は、「社員を毎年約100人増員していき、40億~50億円の増収をベースラインにする」と堅実な成長戦略を描く。ただし、「合併によってシナジー効果を見込める企業があれば、M&A(企業の合併・買収)にも取り組みたい」(同)とする。