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 NECは5月11日、2006年3月期の連結決算を発表した。売上高の4兆8249億円は前の期比0.5%の微増だったが、携帯電話事業や半導体事業の不振などにより、営業利益は同464億円減の954億円だった。前の期は増収増益だったITソリューション事業は、売上高こそ2兆1746億円と前の期とほぼ同じだが、営業利益は243億円減って818億円にまで落ち込んだ。

 ITソリューション事業は、SI・サービス事業、コンピュータ・プラットフォーム事業、ソフトウエア事業、パーソナル・ソリューション事業の4つの事業ドメインから成る。これらの中でITソリューション事業全体の足を引っ張ったのが、パーソナル・ソリューション事業だ。パソコン販売が堅調だったため売上高は7495億円と前の期比で3.5%増えたが、営業利益は140億円減って約70億円の赤字となった。「2005年末に起きた急激な円安に、海外からの調達体制や生産体制が対応できなかった」と、的井保夫 執行役員専務は大幅減益の理由を説明する。

 ITソリューション事業の柱であるSI・サービス事業は、売上高が8324億円(同0.5%減)、営業利益は約600億円(同60億円減)と減収減益だった。「保守コストが増えたことで、保守サービス事業の収益率が悪化した。不採算案件の合計を100億円以下に抑えるなど、SI事業の収益率は上がっているものの、保守サービス事業の減益分まではカバーできなかった」(的井専務)。ソフトウエア事業も減収減益で、売上高は1028億円(同3.8%減)、営業利益は約150億円(同70億円減)だった。

 唯一増益だったのは、サーバーやストレージなどのコンピュータ・プラットフォーム事業だ。営業利益は約150億円(同30億円増)、売上高は4899億円(同2.0%減)である。「トヨタ生産方式を取り入れた国内工場での生産改革など、原価低減への取り組みの効果が表れた」(的井専務)。

 NECは2007年度3月期の業績予想を、連結売上高4兆9000億円(同2%増)、営業利益1300億円(同346億円増)とする。ITソリューション事業では、売上高2兆2000億円(同2%増)、営業利益は900億円(同82億円増)を見込んでいる。