PR

 過去最高の業績を更新し続ける企業は昨年よりも大幅に増え、景気回復の足取りは底堅さを増している。それでも、これまで取り組んできた業務改革の手を緩めるわけにはいかない。事業環境は好転しているものの、企業間の競争は一段と激化しているからだ。

 明日5月18日に開催する「IPテレフォニー&ケータイ ソリューション2006」(IPTK)、「ビジュアル・コミュニケーション2006」(VC)は、企業の競争力を向上させるために重要となる製品/サービス、ソリューションの見本市である。デモンストレーションや講演を通じて、ソリューションを“体感”できる。

IP電話は業務革新ツールとして進化

 IP電話は、コミュニケーション・ツールとして進化を続けている。“電話をかける/受ける”といった基本から、無線IP電話やソフトフォンを活用して、いつでもどこでも、迅速かつ確実にオフィスと同じコミュニケーション環境を構築することが可能になっている。

 コミュニケーションは、日常のビジネスを進めるうえで、不可欠である。メッセージなどを伝える、それについて確認する、といったことが的確かつ迅速にできるようになれば、業務効率が向上する。

 IP電話システムといっても、通信手段は音声だけに限らない。電子メールやテレビ会議、インスタント・メッセージといった複数の通信手段を取り込み、そのときの状況に応じて選択、活用できるシステムが次々に登場している。「ユニファイド・メッセージ・システム」や「ユニファイド・コミュニケーション・システム」と呼ばれている。

 すぐに返事が必要な場合は電話を使い、ちょっとした確認はインスタント・メッセージ、相手が不在のときや多くの人と連絡したい場合などは電子メールという使い分けをする。

 複数のユーザーが、同じドキュメントを見ながら、電話で相談をするといったコラボレーション機能、Web会議機能も追加されている。グループウエアと連携したり、コンタクト・センターに取り込んだりして、本来それらがもともと持つ機能やメリットを強化しよういう動きも盛んである。

 もはやIP電話システムは、“電話”ではない。「電話=音声通信」を核にしたコミュニケーション/コラボレーション・ツールと発展している。

プレゼンス管理が実用的に

 相手が席にいるのかどうかなどを把握するプレゼンス(状態)管理も進化している。プレゼンス管理はうまく機能すれば、効果的な機能である。しかし、各ユーザー自身が、「在席」「会議中」「外出中」などといった情報を設定しなければならず、実際の運用が難しいといった課題があった。この課題があるため、本格的に活用するユーザーが少ないのが実情であった。

 いまでは、パソコンの起動の有無やスクリーン・セーバーのオン/オフ、キーボードやマウスを操作しているかをチェックする多くなっている。さらに、別の情報を活用するプレゼンス管理システムもある。グループウエアに記録したスケジュールや入退出管理システムの履歴、どの無線LANアクセス・ポイントの近くにいる、といった情報とも連携するツールが登場している。

 無料のIP電話ソフト「Skype」を利用したソリューションもある。電話番号の問題や管理の難しさなど、企業で使うには課題とされていたことを解決するソリューションである。出張先や一部の拠点などでSkypeを利用し、それ以外は一般のIP電話システム/サービスというように、組み合わせて使うことも想定されている。

無線と連携、融合し、より強力なツールに

 コミュニケーションに、“無線”は強力な武器になる。IP電話機を携帯型にして無線LAN機能を実装した無線IP電話は、IP電話と構内PHSのメリットを取り込んでいる。つまり、IP電話の機能を備えつつ、社内のどこでも利用でき、もちろん、内線電話は無料といったシステムである。
 これを発展させたのが、無線LAN通信機能と携帯電話の機能を兼ね備えたデュアル端末である。社内では内線電話、社外では携帯電話として使え、一つの電話番号で社内外のどこにいても電話がつながるというものである。
 NTTドコモが先行して端末を投入し、KDDIがこれに続いて7月に販売する予定である。ボーダフォンもこれに続くと見られ、ドコモは次の機種を開発中であり、選択肢が増えてきている。
 一方で、携帯電話は、情報端末としての能力を上げており、PC向けのWebサイトやオフィス文書にアクセス可能になっている。携帯電話が本来持つ機動性にPC並みの情報処理能力が加わった形である。
 このように高機能化していく携帯電話を使いこなすソリューションを、インテグレータが用意している。システムの導入から活用までを考えると、インテグレータのサポートが不可欠である。

映像や音声の品質が一味違う専用のテレビ会議システム

 「ビジュアル・コミュニケーション2006」には、特に映像通信に注力した製品やソリューションが並ぶ。

 テレビ会議システムは、遠隔地間で、お互いに参加者の映像を見ながら、会議を開くシステムである。ドキュメントの共有など、会議に必要な機能も備えて居る。

 テレビ会議システム自体は、20年以上前からある。ただ、技術の進歩によって、一昔前とは一線を画している。映像や音声の品質は格段に向上している。さらに、高精細対応の製品も登場している。この背景には、ネットワーク・サービスの料金が安くなっていることが挙げられる。

 電話やメールによる連絡に比べ、顔を合わせたほうが相手の感情などがわかり会議を進めやすい。従来と比べて、手軽に利用できることから、導入が進んでいる。また、会議だけでなく、店舗や工場、学校、駐車場などの監視にも使われている。

 テレビ会議システムには大きく分けると、カメラや通信機能を備えた専用機器タイプと、会議ソフトをパソコン上で動作させるタイプの2つがある。一般に、専用機器は高価だが、音質や画質などが優れている。パソコンをベースにしたタイプは、価格の安さである。数千円で買えるカメラや安価なソフトが出回っている。