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コーチ・トゥエンティワン取締役副社長の桜井一紀氏
コーチ・トゥエンティワン取締役副社長の桜井一紀氏
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 「投げたボールがこんな風に返されたら、どんな風に思いますか?」――5月18日から東京・池袋で始まった「ビジュアル・コミュニケーション2006」の基調講演で、コーチ・トゥエンティワン取締役副社長の桜井一紀氏は赤いボールを使ってこんな風に問いかけた。

 ビジュアル・コミュニケーション2006は、技術革新が続くテレビ会議やWeb会議などコミュニケーション・ツールを自分の目で確かめられる展示会である。その基調講演では、双方向性の重要性について「コミュニケーションはキャッチボール」と題して桜井氏が分かりやすく解説した。

 冒頭の問いかけは、講演の中盤、赤いボールを使って聴講者とやり取りしたときのもの。ボールで何度かキャッチボールしたあと、このキャッチボールがコミュニケーションを表していることを聴講者に気付かせる。リズム良く交わされるキャッチボールは「気持ちいいです」(キャッチボール相手の聴講者)。コミュニケーションも同様である。

 さらにボールが1往復したあと、桜井氏は受け取ったボールをポトンと床に落とした。そして冒頭の問いかけをしたのである。キャッチボール相手の聴講者は「予想外で、おもしろかったです」と答えたものの、部下が上司に報告したときに「そんなこと知っているよ」「分かっているよ」といった反応をしたらどうだろうか。部下のモチベーションは下がってしまうだろう。

 再び普通にキャッチボールをして、今度は桜井氏はボールを返さずに、手でもてあそんだ。「相談や質問を受け取ったままにしておくと、相手はどう思うでしょう」。自分は大切にされていないと感じて、このようなことが何度も続くと相手のモチベーションが下がってしまうのではないだろうか。ここで問題は、レスポンスを返さない本人には、相手のモチベーションを下げるという意図はまったくない、という点だと桜井氏は指摘する。

 桜井氏は今度は青いボール、黄色いボールも持ち出してきた。最初は赤いボールと黄色いボートを交互にキャッチボールしていたが、やがて3つのボールを続けざまに相手に投げた。「部下の能力開発という場合もあるでしょうが、同時にいくつも相手にボールを投げると受け取れなくなってしまいます」(桜井氏)。

 桜井氏はキャッチボールの相手役に後ろを向いてもらって背中にボールを投げるデモも行って、相手がボールを受け取れる状態、つまりコミュニケーションできる状態であることを確認してからコミュニケーションすることの大切さも分かりやすく示した。

 「コミュニケーションそのものが人のモチベーションに大きな影響を与えることがお分かりいただけたと思います」と桜井氏はボールを使ったデモンストレーションを締めくくった。そして、最もパフォーマンスを発揮するようなボールを投げる必要がある。そのためには相手の状況に応じていろいろなボールを投げ分けられるスキルが求められる。そのためにはコーチングの学習が適切と指摘した。

 ビジュアル・コミュニケーション2006、2日目の基調講演も引き続き桜井氏が、今度は「ミーティング・マネジメント」と題して効果的なミーティングを行うためのポイントを解説する。テレビ会議やWeb会議、そしてフェイス・トゥ・フェイスの会議をどのように運営すれば意義のある会議ができるのか、そのヒントを得られることだろう。