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Wily Introscope 7
Wily Introscope 7
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米CA Worldwide Field Operations担当VP Wily Technology DivisionのChristopher R.Cook氏
米CA Worldwide Field Operations担当VP Wily Technology DivisionのChristopher R.Cook氏
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 コンピュータ・アソシエイツ(2006年6月1日から日本CA)は,Webアプリケーションの稼働状況を監視して性能改善に役立てるためのソフト「Wily Introscope 7」を,2006年5月26日に販売開始した。6月中旬に出荷する。Introscopeは米CAが2006年3月に買収した米Wily Technologyの製品であり,今回出荷する版は新版に当たる。価格は従来版と同じでCPU当たり117万円。

 Wily Introscopeは,J2EEアプリケーション・サーバーを用いた情報システムの稼働状況を監視するソフトである。JavaVM(仮想マシン)がJavaクラスを読み込むタイミングで監視用のプローブを埋め込み,性能に関する詳細な情報を取得する。システム開発工程の結合試験,総合試験から導入を開始し,そのまま実稼働後も利用することを想定している。開発ツールというよりは運用管理ツールとしての色が濃い。

 新版のIntroscope 7では,ユーザー・インタフェースの改善や自動化機能によって,(1)Java開発者だけでなく,業務ユーザーでも使えるようにした。また,(2)Webブラウザ視点でのWeb性能計測ソフト「Wily CEM」(Customer Experience Manager)との連携機能を強化し,Webアプリケーションの性能のボトルネックを,CEMからIntroscopeへとドリルダウンできるようにした。ユーザーの操作の視点から個々のJavaクラスの処理まで,粒度を徐々に下げていって分析できる。

 (3)加えて新版では,監視プローブの提供はまだだが,米Microsoftのアプリケーション開発環境であるMicrosoft.NETも監視対象にできるようにした。従来のIntroscopeが監視用プローブを埋め込めるのはJava環境に限られていた。新版では,.NET用監視プローブから送られる.NET環境の性能監視データを解析可能にした。実際に.NET環境の性能監視が可能になるのは,NET用監視プローブが出荷される2006年後半からである。JavaVM同様に,.NET環境の仮想マシンであるCLR(Common Language Runtime)にクラスがロードされるタイミングで監視用プローブを埋め込む。

 (1)Introscopeの使い勝手を向上させる自動化機能は,計的な手法を用いて,Webアプリケーションの負荷のトレンドを自動的に検出できるようにするというもの。Webアプリケーションが正常に動作している状態をベースラインとして抽出・定義し,ベースラインからの偏差を見て,正常時と異なる値を検出すると警告を出す。しきい値を自動的に生成するというわけだ。監視用のダッシュ・ボードも作成する必要がなく,Webサーバー,アプリケーション・サーバー,データベース・サーバーなど,どこに性能のボトルネックが発生しているかを信号機の3色で示す。

 (4)その他の機能強化点では,エンド・ツー・エンドでトランザクションを追跡する機能を強化した。J2EEの標準分散処理プロトコルであるRMI(Remote Method Invocation)を経由して別のコンピュータ上にあるJavaオブジェクトのメソッドを呼び出している場合であっても,トランザクションの追跡が可能になった。また,監視用プローブが上げてくる情報を集約する監視サーバーを複数束ねて,監視サーバーの監視サーバーを実現する機能を追加した。ユーザーは個々の監視サーバーにデータを参照しにいくことなく,監視サーバーを束ねた監視サーバーにアクセスすることで,企業内の全監視データの参照が可能になる。

 運用管理ソフト大手の米CAが米Wily Technologyを買収した理由について,米CA Worldwide Field Operations担当VP Wily Technology DivisionのChristopher R.Cook氏は「エンド・ツー・エンドで情報システムのすべてを管理するため」と説明する。従来の米CAはデータベース・サーバーなど個々のシステム要素を別々に管理する手段を提供しており,WebブラウザからWebサーバー,アプリケーション・サーバー,データベース・サーバーといった処理の流れ全体を把握するソフトが欠けていた。業務ごとにまとまった単位で管理できていなかったというわけだ。