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 約85%の自治体がファイル共有ソフトWinny(ウイニー)の動作を防ぐための対策を特別に実施ていることが、『日経パソコン』の調査で分かった。

 調査データは5月26日に東京・赤坂で開催された「全国電子自治体会議」において、「e都市ランキング2006」の中間報告として発表されたもの。計869自治体(359市区・510町村、5月15日までの到着分)の回答を中間報告として集計した。

■自治体におけるウイニー対策の実施状況
自治体におけるウイニー対策の実施状況
※「特に対策は実施していない」以外は複数回答

 調査では「特に対策は実施していない」とした自治体が15.5%あった。これは「既存のセキュリティ対策で十分」という判断なのかもしれないが、ファイル共有ソフトによる情報漏えいがこれだけ大きな問題になっている中、職員への注意喚起を含む何らかの対策は必要だろう。残りの約85%の自治体は何らかのWinny対策を施していたということになる。

 Winny対策として最も多かったのは「庁内で動作させることをルールで禁止」で43.5%だった。そのほか、38%の自治体が「庁内で動作していないかを調査」、21.4%の自治体が「動作を防ぐシステム上の対策を実施」していた。

 「自宅などでの私用を禁止」とした自治体も18.6%あった。これは、岡山県警察、北海道斜里町などで、職員が自宅で使用した私物パソコンから情報漏えいが起こったことなどに起因する措置と思われる。警視庁では3月7日、公私を問わず「Winny」の使用を禁止するという内容を盛り込んだ緊急対策をまとめ、全国の警察本部に通達している。

 しかし、5月以降も公共機関からの情報漏えいは止まらない。静岡県(外部委託業者の私有パソコン)、枚方寝屋川消防組合(職員の私有パソコン)、国土交通省(職員私有パソコン)でWinnyによる情報漏えいが報じられた。また、ファイル共有ソフト「Share」による情報漏えいも、和歌山県那智勝浦町(職員私有パソコン)や陸上自衛隊(職員私有パソコン)において発覚した。私用パソコンからの、ファイル共有ソフトによる情報漏えいを防ぐのは難しい状況だといえそうだ。(黒田 隆明=日経BPガバメントテクノロジー)

※「e都市ランキング2006」の最終結果は、今夏の『日経パソコン』および当サイトに掲載予定(昨年の調査結果「e都市ランキング2005」はこちらでご覧いただけます)。