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 今夏の携帯電話機市場は早くも熱を帯びてきている。国内の携帯電話事業者が2006年5月に、相次ぎ携帯電話機の新機種を発表。3社合計で20機種を超える新機種が市場に出ることになるのだ。

 この背景には11月に控えた番号ポータビリティー制度がある。各社は同制度を前に、魅力的な製品を投入することで、ユーザーを自社につなぎとめておくことを狙う。実際、今年になって、携帯電話の販売台数は急激に増加している。経済産業省の機械統計によると、2005年の月別の携帯電話機の出荷台数はおおむね400万台前後で推移。同年で最も出荷台数の多かった2005年3月でも523万台だった。ところが2006年は、2月に550万台、3月に589万台にものぼる。携帯電話機市場は番号ポータビリティー制度を前に、三つどもえの総力戦という様相を呈している。

 夏商戦向け新製品の先陣を切ったのは、5月11日に発表したNTTドコモだ。高価格帯の新製品「FOMA 902iSシリーズ」8機種をはじめ、一挙に11機種を投入。2006年夏にサービスを始める、高速パケット通信規格のHSDPAに対応した「FOMA N902iX HIGH-SPEED」やPCカード型のHSDPA通信カードを用意した。このほか、水深1mの水中に30分間浸しても壊れないという「FOMA SO902iWP+」などをラインアップしている。902iSでは、同社が発行主体となるクレジットカード「DCMX」を携帯電話機の非接触型ICカード機能で使えるようにしている(iモードなどから申し込みが可能)。いわゆる「おサイフケータイ」の利用拡大も進めていく意向だ。

 ボーダフォンは5月18日に6機種を新たに発表。最大の目玉は、携帯機器向け地上デジタル放送「ワンセグ」に対応した「Vodafone 905SH」である。シャープの液晶テレビのブランドである「AQUOS」を冠し、「AQUOSケータイ」として売り出す。ワンセグ対応端末としては最後発だが、連続4時間という視聴時間の長さやディスプレイを縦横に回転させる機構などで、他社製品との差異化を図る。このほか、10代~20代の女性に向け、服飾雑貨ブランドの「Samantha Thavasa」との共同企画によるピンク色の端末を投入する。同社は2006年10月1日付で社名を「ソフトバンクモバイル」に変更するが、一方で英ボーダフォングループと共同出資会社を設立し、端末やアプリケーションソフトウエアの共同開発などで引き続き連携を図っていくとしている。

 KDDI(au)は5月22日に7機種を発表。このうち「W42S」では、国内の携帯電話機として初めて「ウォークマン」の名称を冠した。音楽専用のメモリー領域として1GBを確保。音楽の連続再生時間も30時間と長いのが特徴だ。ウォークマン携帯は、英ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズが、2005年3月から欧州やアジアなどのGSM市場に向け製品を出荷しており好評を博していた。この戦略を日本でも展開する。「G'zOne W42CA」はFOMA SO902iWP+と同様、水深1mの水中に30分間浸しても壊れない防水性を確保している。