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 日立製作所は6月1日、ブレードサーバーの新製品「BladeSymphony BS320」を9月19日から出荷すると発表した。従来品を小型化した省スペースモデルに当たり、データセンターや中堅・中小企業向けの市場を狙う。日立の篠本 学・執行役専務 情報・通信グループ長&CEOは、「PCサーバー市場にも食い込むため、パートナーが売りやすい商材を用意した」という。

 BS320は6U(1Uは44mm)のシャーシに10台のサーバーモジュールを搭載でき、従来機種のBS1000に比べて2倍の集積率になった。サーバーモジュールは、動作周波数が3.0GHz/3.2GHzのXeonデュアルコアプロセサを最大4個搭載可能。メモリーは最大8ギガバイトで、ハードディスクは最大160ギガバイトとなっている。

 BS320ではパートナーの見積もりや提案を迅速化するために、ブレードサーバーハードや管理ソフト、ストレージ、導入サービスなどを事前にパッケージ化したベースモデルを4種類用意する。さらに同日、パートナービジネスを強化するための新組織「プラットフォーム拡販推進センタ」を設立した。

 プラットフォーム拡販推進センタは、製品個別の販売支援部隊とは別に、パートナーがBladeSymphonyを基軸にして日立製品を組み合わせたソリューションを提供できるように支援する。篠本専務は、「ディストリビュータ型のパートナービジネスから、ソリューション型のパートナービジネスに転換する」と語り、同組織を今年度上期中に100人に増員するという。

 BS320の価格はサーバーモジュールが32万250円から、モジュールを搭載するためのシャーシが59万1465円から。ベースモデルの1つで、シャーシ1台とサーバーモジュール3台、導入サービスを付与した「クイックスタート」モデルの場合で、258万6780円となっている。日立は、2004年度から2006年度までのブレードサーバー関連売上高の目標を累計1100億円としている。さらに2008年度には年間売上高1000億円を狙う。