周辺機器メーカーのバッファローは2006年6月5日、「IEEE802.11n」のドラフト規格に準拠した「AirStation NFINITI」シリーズを2006年7月上旬に発売すると発表した。理論上の通信速度は144Mbps、実効速度は約80Mbps。従来の11g方式(理論値54Mbps、実効値20数Mbps)から速度を向上させた。無線LANルーター単体が2万7615円。PCカードとのセットモデルが3万3075円。
「IEEE802.11n」は実効値で100Mbps以上を目指す次世代の無線LAN方式。規格の正式策定は2007年後半の見通し。11nの草案(ドラフト)に沿って製品を開発した。複数のアンテナを使って高速化するMIMO技術を使う。
正式規格への対応は未定で、制御ソフトウエアの書き換えによる11n正式規格へのアップグレードは保証しない。一方で「正式な11n規格は上位互換性を持っている。そのため、正式規格に対応した製品と接続しても現状の速度(80Mbps)で通信できる」(バッファロー)という見通しを示した。
同様の11nドラフトに準拠した製品は米ベルキンも発表している。ただ、ベルキンも、正式規格へアップグレードができる可能性は高いとしつつも、アップグレードの保証はしないとしている。