アラクサラネットワークスは千葉市の幕張メッセで開催中のネットワーク関連イベント「Interop Tokyo 2006」(Interop)において,アプリケーション側からネットワーク機器を直接制御するシステムを参考展示している。具体的には,日立製作所製の運用管理ツール「JP1」がアラクサラ製スイッチ「AX2400S/3600S」のVLAN(仮想LAN)設定を切り替えるなどして,サーバー障害を復旧するデモンストレーションを披露。2006年9月までに製品化する計画だ。
今回のデモは,同社が2006年4月に公開した設定インタフェース「ON-API」(Open Networking-application programming interface)を使って実現した。現在,ON-APIを使うアプリケーションを開発するためのSDK(software development kit)を配布して,賛同ベンダーを募っている。2006年9月までに同社スイッチの「AX2400S/3600S」にON-APIをファームウエアのアップデートで追加。合わせてグラフィカルな設定管理ツール「AX-Config-Master」を発売する。
ON-APIは,IETFが策定中のネットワーク設定インタフェース仕様「NETCONF」に準拠。設定コマンドは当面実装に委ねられているが,ON-APIでは「VLAN」や「LINE」といった汎用コマンドを独自策定している。アラクサラはON-APIの公開によって運用管理ツールなど対応アプリケーションを増やすことで,IETF標準として提案する下地を築く構えだ。