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 WiMAX対抗技術と見られる無線ブロードバンド規格「IEEE 802.20」の標準化グループが10月1日まですべての活動を一時中断することが,6月16日に分かった。

 これは,IEEE(米国電気電子技術者協会)における標準化作業を束ねるIEEE-SA(IEEE Standards Association)のスティーブ・ミルズ議長から802.20作業部会にあてたメールで明らかになった。このメールによると,IEEE-SAの役員会(Standards Board)は,6月8日に802.20作業部会の全活動を即時中断することを決定。中断期間は10月1日まで及ぶため,7月に予定していた総会と9月予定の中間報告は中止となる。なお,このメールは802.20作業部会のWebサイト上で米国時間6月15日に公開された。

 ミルズ議長は,802.20作業部会の一時中断には二つの理由があるとしている。一つは,提案に関する議論で収束の見通しが立たなくなったこと。もう一つは,作業部会の運用に透明性を欠いており多分に“支配的”(dominance)であることが判明したとしている。IEEE-SA役員会は,これまでの事実を再調査し,2006年9月の会合で802.20作業部会に対する措置を検討する。

 IEEE 802.20は,米クアルコムなどが主導して標準化を進めている無線ブロードバンド規格。米インテルなどが中心となって推進しているWiMAXとは,ライバル関係に当たる技術規格である。

 日本では,総務省が2.5GHz帯を無線ブロードバンド向けに活用することを検討。802.20は技術方式の候補の一つであり,「情報通信審議会 情報通信技術分科会 広帯域移動無線アクセスシステム委員会」の場で議論が進んでいる(関連記事)。しかし今回の決定で標準化が遅れると,2.5GHz帯への採用にも影響が出る可能性がある。