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 「データ量が増大し、これまでのリカバリ方法では短時間での復旧が難しくなってきた。これからはストレージ単位ではなく、アプリケーション単位のリカバリが重要となる」。米EMC ソフトウェア・グループでソリューションマーケティング・ディレクターを務めるコリン・ベイリー氏は6月16日、同社の新しいデータ保護戦略の説明会の席上でこう語った。

 ベイリー氏は、「データのバックアップ/リカバリでは、いかに直近までのデータをバックアップできるかと、いかに復旧の時間を短縮するかが大切。EMCも、そのための製品を提供してきた。ただ、その単位は基本的にはストレージ単位だった」としたうえで、「データ量が急増する状況では、各ストレージに、どのようなアプリケーションのデータが入っているかを把握し、業務の重要度に合わせてアプリケーション単位でリカバリ・プランを考えることが重要になってきた」と指摘する。

 さらに、「アプリケーション単位でリカバリしようとすると、従来はユーザー自身が、さまざまなツールを組み合わせて実現するしかなかった。そこでEMCは、アプリケーション単位のリカバリ・プランを立てられるソフトウエアを提供していく」と続ける。

 具体的には、次の四つのソフトウエアを連携させることで実現する。(1)バックアップ・ソフトの「EMC NetWorker」、(2)複数のバックアップ・ソフトを利用しているときに、それを一元管理する「EMC Backup Adviser」、(3)ストレージ装置に備わるレプリケーション機能やアプリケーションとファイルの位置情報を一元管理する「EMC Replication Manager」、(4)データが変更されるたびにバックアップを取得する「EMC RecoverPoint」。

 実は、(1)は2003年7月、(4)は先月に買収した企業が提供していたもの。それらを取り込んだことで、アプリケーション単位のリカバリが可能になったという。これらの連携機能は、すでに米国では実現済み。日本では、「ローカライズが完了し次第、提供する」(ベイリー氏)。