カール(旧カール・アジアパシフィック)は,リッチ・クライアント言語処理系の新版「Curl V4.1」を2006年8月1日に出荷する。新たにアプリケーション開発工程で使うGUI機能テスト・ツールと連携できるようにした。
新版では,米Mercury Interactiveが開発したWindowsクライアント・ソフトのGUI機能テスト・ツール「QuickTest Professional」(QTP)を用いて機能テストができるようになった。QTP自体はWindowsアプリケーションだが,Curlで開発したアプリケーションはWindowsのほかLinux上でも動作する。新版ではまた,Curl言語のランタイム環境であるSurge RTEの自動更新機能を追加した。これにより,Surge RTEのクライアント配布コストを削減できる。
Curlとは,米Curlが開発したリッチ・クライアント言語処理系である。主にWebブラウザを用いつつリッチ・クライアントを実現するための言語として広まった。CurlアプリケーションはCurl言語で書かれたテキスト・ファイル「.curl」として実装し,Curl言語のランタイム環境Surge RTE上でコンパイル後に実行する。Curlアプリケーションはテキストによるコーディングのほか,ビジュアル開発環境を用いた開発が可能である。Surge RTEとビジュアル開発環境には,Windows版に加えてLinux版もある。
価格は旧バージョンと同じでビジュアル開発ツールが5万9800円,稼動ライセンスが本番環境で1URL当たり150万円から,検証環境で30万円から。
なお,QTEとの連携は,カールの親会社である住商情報システムが6月14日に発表していた。