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 KDDIは7月に商用化する無線IP電話ソリューション「OFFICE FREEDOM」で、システムインテグレータなどパートナー企業に向けた技術支援策を打ち出す。本誌取材に対し明らかにした。無線LANと携帯電話のデュアル端末「E02SA」に、端末と企業の業務システムを連携させるためのミドルウエアを標準で実装する。これに合わせてパートナー向けに、ミドルウエア上で動作するクライアントソフトの開発環境を提供する。E02SAと社内にあるデータベース上の在庫情報を同期させるなどの業務アプリケーションを、迅速に開発できるようになる。

 KDDIはOFFICE FREEDOMを、無線IP電話だけでなく業務システムの一環として販売したい考え。そこでE02SAのアプリケーション開発環境を強化することで、PBXベンダーに加え、システムインテグレータとの提携も拡大する。

 E02SAはもともと、市販のau携帯電話機にも採用されているアプリケーション実行環境「BREW」(Binary Runtime Environment for Wireless)を実装している。だが、仕様変更が頻繁に発生する法人向けのアプリケーションをBREW上で開発しようとすると、大きな制約がある。例えば、あらかじめKDDIによる承認を受けなければ、BREWアプリを端末にダウンロードできない。しかもBREWアプリは、KDDIの専用サーバーを経由しなければダウンロードできない点もネックになる。

 KDDIがミドルウエアを用意するのは、こうした制約をなくして、パートナー企業が顧客向けのアプリケーションを開発しやすくするため。ミドルウエア自体がBREWで開発されており、携帯電話網や無線LAN経由でオフィス側に設置した専用のアプリケーションサーバーと直接連携し、データベースなどの業務システムにアクセスできるようにする。システムインテグレータなどが開発したクライアントソフトはこのミドルウエアを介して通信する。これにより、KDDIによるアプリの承認作業などを回避できる。

 同社はOFFICE FREEDOMを、「認定パートナー」と呼ぶPBXベンダーやシステムインテグレータと共同販売していく方針。まず富士通やユニアデックスと協業して、7月から9月にかけて一部のユーザー企業とフィールドテストを実施する予定。KDDIは今秋以降にほかのベンダーやシステムインテグレータとも協業して販路を拡大する。現時点では沖電気工業、日立製作所、KDDIネットワーク&ソリューションズが名乗りを上げているが、段階的にパートナー企業を増やしていく見通しである。