PR
左から日本ユニシスの松森正憲・常務執行役員、尼崎信用金庫の橋本博之理事長、SC WESTの佐藤広志社長、金沢信用金庫の村田武理事長、兵庫信用金庫の園田和彦理事長
左から日本ユニシスの松森正憲・常務執行役員、尼崎信用金庫の橋本博之理事長、SC WESTの佐藤広志社長、金沢信用金庫の村田武理事長、兵庫信用金庫の園田和彦理事長
[画像のクリックで拡大表示]

 金沢信用金庫(石川県金沢市)と尼崎信用金庫(兵庫県尼崎市)、兵庫信用金庫(兵庫県姫路市)の3信金と日本ユニシスは共同で、次期勘定系システムのアウトソーシング会社を7月3日付で設立した。新会社の名称は「信金西日本ソリューションセンター」(石川県白山市、佐藤広志社長、略称はSC WEST)。3信金は次期勘定系システムをSC WESTに順次、移管して共同運用していくことで、コストの削減や信頼性の確保、システムレベルの向上などにつなげる。新BIS規制や扱う商品の多様化などを背景に、各信金ともシステムの重要性はますます高まっているが、コスト負担などが重くなっていた。新会社にシステムを移管することで、試算では約30%のコスト削減になる見通し。日本ユニシスは、SC WESTに自社の勘定系パッケージ「SBI21」を提供する。

 今回がこれまでのアウトソーシング方式と大きく異なるのは、日本ユニシスのアウトソーシングセンターに3信金のシステムを移管する方式ではなく、ユーザー企業である3信金が主体となって新会社を設立し、日本ユニシスはサポート役になっている点。2004年4月に、まず金沢信用金庫と尼崎信用金庫が次期勘定系システムの共同アウトソーシング化で合意し、これに兵庫信用金庫が2005年2月に参加した。このため実際のシステムの開発・運用などは3信金から出向するシステム担当者が行い、日本ユニシスは主にパッケージ部分のサポートなどを行う。3信金が新会社の推進母体となることで、ノウハウなどをシステムに素早く反映させやすくなるという。3信金で共通化できる機能はできるだけ共通化し、各信金が独自性を発揮すべき部分では別々にシステム化していく考え。SC WESTの資本金は7000万円で、出資比率は3信金がそれぞれ200株ずつ持ち、日本ユニシスは100株。当初の社員数は約40人で、免震構造などを備える金沢信用金庫のデータセンターを利用する。

 まずは今年9月に金沢信用金庫の勘定系システムからSC WESTに移管していく予定。さらに10月には尼崎信用金庫、来年5月には兵庫信用金庫も続く。勘定系システムだけでなく、今後は情報系システムの移管も順次進める。SC WESTのシステムは預金量が10兆円規模まで対応できる。今後、新たな信用金庫の参加も視野に入れている。