郵政民営化の準備会社である日本郵政は7月3日、元・三井住友銀行執行役員の和田光正氏を、ITシステム担当の執行役員として選任したと発表した。日本郵政の西川善文社長が三井住友銀行の頭取だった時期に、システム担当の執行役員を務めていたのが和田氏である。

 和田氏は、2007年10月の郵政民営・分社化で誕生する「郵便貯金銀行」の、勘定系システム開発プロジェクトを担当する。和田氏は今年4月に日本郵政の顧問に就任。三井住友フィナンシャルグループのシステム・インテグレータである日本総合研究所の取締役常務執行役員と兼務していたが、執行役員への就任を機に、7月2日付けで日本総研を退任した。

 和田氏に先駆け、日本郵政公社は今年4月に、元みずほ銀行常務でみずほ情報総研専務だった吉本和彦氏を、理事兼常務執行役員として招いている。日本郵政と日本郵政公社における銀行システムに詳しい人物の引き抜きは、さらに続く可能性がある。