ガートナージャパン ガートナーリサーチ ソフトウェアグループの飯島公彦リサーチディレクター
ガートナージャパン ガートナーリサーチ ソフトウェアグループの飯島公彦リサーチディレクター
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SOA適用の段階(ガートナージャパンの配布資料をもとに編集部で作成)
SOA適用の段階(ガートナージャパンの配布資料をもとに編集部で作成)
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SOAではさまざまな技術が組み合わさる
SOAではさまざまな技術が組み合わさる
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 「SOA(サービス指向アーキテクチャ)はレゴ。一つや二つのレゴでは家やヘリコプターは作れない。しかし,数がそろってくると戦車やヘリコプターやブルドーザが作れる」。

 7月19日に開かれた「サービス指向アーキテクチャ(SOA)サミット2006」の中で,こう例えたのはガートナージャパンの飯島公彦リサーチディレクターだ。SOAでよく言われる「小さく始めて大きく育てる」設計思想をレゴブロックになぞらえた。SOAは段階的に発展し,企業への適用が進んでゆくとする見方である。

 では,魅力的なモノを作り上げるためには,何個くらいのレゴブロックが必要なのか。飯島氏によると,それはSOAの適用段階によって異なる。

 SOAの導入段階では25程度のレゴブロック=サービスがあり,それらが単一のアプリケーションを作り上げる。これが展開段階になると,100程度のサービスで単一事業部内の複数アプリケーションを構成する。さらに発展し,活用・成熟段階に達すると500以上ものサービスが稼働し,複数事業部にまたがる多数のアプリケーションを支える。成熟段階では企業内に閉じることなく,企業間でのサービス同士の連携もあり得る。もっとも,「日本では圧倒的多数の企業がまだ導入段階に留まる」(飯島氏)という。

 また,アプリケーションは既存のレガシー・システムなどとの接続性を確保するため,単一種類の実装技術やサービスでは実現できない。「複雑な複数のテクノロジーを組み合わせて実現するのが現実だ」(飯島氏)。そのためには多様な新旧のテクノロジーに対する鑑識眼と,それらを適材適所で組み合わせる設計能力が問われる。

 そして,それらのサービスが適切なものかどうか,サービス同士の依存関係はどうなのかなどを検証し,管理する必要もある。そのために重要なのが「サービス・レジストリ」と呼ばれるミドルウエアだ。言わば,レゴブロック(サービス)のカタログである。

 SOAのサービス・レジストリはWebサービスにおけるUDDI(Universal Description, Discovery, and Integration)レジストリのようなものだ。飯島氏は「サービス・レジストリがないと,サービスの課金やコストの再配分で足かせになる。サービス・レジストリに注目していただきたい」としている。