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 米ジップリップは送受信する電子メールを保存しておくアーカイブ用のサーバー「ZipLip Unified Archival Suite」を開発・販売しているベンチャー企業。1999年に同社を設立した、ジップリップのコン・レオン社長兼最高経営責任者に企業改革法(SOX法)の施行で電子メールの保存義務が進む米国での状況について聞いた。

--米国における電子メール・アーカイブの状況について教えてほしい。
 4年前に米国ではSOX法が施行され、企業は原則として電子メールを7年間保存しなくてはならなくなった。
 コストは想像以上にかかる。例えば、2万5000人の社員がいる企業で、一人当たり70通の電子メールを1日やり取りするとしよう。これが7年間の積み重ねでは、44億7000万通となる。これは、グーグルが検索用にインデックスしているドキュメント数と同程度というデータもある。この中から必要なメールを探すのは、極めて困難だ。

--電子メールの保存を巡り問題となったケースはあるのか。
 昨年、いくつかの事例があった。米国の大手証券会社が、裁判所から電子メールを証拠として提出すように要請されたが、それに応じなかった。このため、最終的に14億5000ドル(1670億円)もの罰金を支払うこととなった。
 この事件を契機に、企業の電子メールの保存に対する考え方が変わってきた。証拠である電子メールの提出を法的に要請された際、きちんと提出しなければ罰せられることがはっきりした。

--ジップリップ製品はどのような点が優れているのか。
 大きく分けて二つある。一つはテラバイト級にもなる大容量データの扱いだ。重複するファイルがある場合、それぞれのデータを保存せず、元のデータに対するリンクだけを保持するようにしている。また、膨大な数のドキュメントの中から、類似する文書を的確に検索できるエンジンを搭載している。
 もう一つが開発体制だ。当社は文書のフォーマット変換以外は、すべて自社でソフトを開発している。他者は、外部のベンダーからソフトのライセンスを受けて、それを組み合わせて製品を組み上げている。他社からのライセンスだと、プログラムの中身が分からない。迅速な開発が難しいだろう。

--顧客の採用状況や、日本での展開は。
 現在、100以上のユーザーがいる。最近、世界の5大銀行の一つで導入した。2万5000ものユーザーで1日に合計100万通もの電子メールをやり取りしている、という環境で使われる。
 この春に日本SGIから出資を受け、日本市場での売り込みを強化している。日本の顧客で約8000ユーザーで利用するという事例が出てきている。