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QFSクライアント
QFSクライアント
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 日本ヒューレット・パッカードは2006年8月24日,Windowsのエクスプローラのようなユーザー・インタフェースで,ファイル共有プロトコルWebDAVによるファイル共有が可能なソフト「HP IceWall Quick File Store 2.0」(QFS)を出荷した。ファイル・サーバー側ソフトとクライアント・ソフト,汎用Webブラウザから利用するためのプロキシ・ソフトからなる。価格はサーバー・ライセンスで189万円から。

 WebDAVは,Webサーバーにアクセスするためのデータ転送プロトコルのHTTPをベースに,HTTPのメッセージを拡張することで実現したファイル共有プロトコルである。SMB/CIFSやNFSといった既存のネットワーク・マウント用プロトコルとは異なり,クライアントを経由せずにサーバー環境の内部でファイルの移動やコピーが完結するほか,HTTPを使える環境であればOSやネットワーク環境を問わずに利用できるといった特徴がある。実装例としては,IISがWevDAVサーバー機能を持つほか,IEがWevDAVクライアント機能を持っている。

 QFSのクライアント・ソフト「QFSクライアント」は,Windowsのファイル操作ソフトであるエクスプローラに似たGUIを持ち,FTPクライアントやWebブラウザに比較べ容易に操作できるのが特徴。一方,QFSのサーバー・ソフト「WevDAVサーバ」は,アクセス・ログの収集やWebシングル・サインオン・ソフトによるアクセス管理など,内部統制に有効であるとしている。

 QFSクライアントに加えて,汎用のWebブラウザに対してファイル操作用GUI画面を提供するHTTP-WebDAVプロキシ型のWebアプリケーション「WevDAV Emulation Proxy」も用意した。QFSのクライアント・ソフトの稼働OSはWindows版に限るが,プロキシを経由することで,他のOSやWebブラウザから利用できる。

 稼働環境と価格は以下の通り。WevDAVサーバは,Windows Server 2003とIIS 6.0,またはRed Hat Enterprise Linux 4.0とApache 2。価格は,ファイル・サーバー機1CPU/1コアで189万円から,CPU/コア数無制限で357万円から。QFSクライアントは,Windows 2000/XPとIE 6。無償でダウンロード配布している。WevDAV Emulation Proxyは,Red Hat Enterprise Linux 4.0とApache 2。価格は315万円から。なお,サーバー側で動作するソフトは,近日中にHP-UX版も出荷する予定である。