2006年度のグッドデザイン賞、いわゆる「Gマーク」の候補作品を一同に集めたフェアが、2006年8月23日~26日にかけて東京ビッグサイトで開催されている。「グッドデザイン・プレゼンテーション(GDP)2006」がそれ。日用品や乗用車に加えて、パソコンや周辺機器、情報家電、携帯電話なども大量に展示されているのが特徴だ。パソコンは約170機種、デジタルカメラは約40機種、携帯電話は約100機種が一同に会す。グッドデザイン賞は海外の製品も審査対象となるため、普段お目にかかれない海外メーカーのパソコンやデジカメなどもずらりと並ぶ。日本未発売の製品も多く展示され、パソコンや情報家電好きはぜひ足を運んでみたい貴重なフェアといえる。
会場で見つけた、興味深い海外メーカーの製品のいくつかを紹介しよう。まずパソコン。韓国サムスン電子の「Q1」は、マイクロソフトの「Origami」プロジェクトから生まれたUltra-Mobile PC(UMPC)である。ハードディスクの代わりにフラッシュメモリーを採用する。UMPCは台湾アスーステック・コンピューターも「R2」を展示している。サムスン電子は19型という巨大な液晶を採用したノートパソコン「M70」も出品。ディスプレイ部分は取り外すことができ、専用のスタンドに差し込むことでデスクトップ型のような使い方ができる製品だ。台湾エイサーの「Ferrari 5000」は、フェラーリ公認のノートパソコンで、フェラーリのエンブレムを備える。CPUに米AMDのTurion 64 X2を採用したハイパフォーマンス機で、次世代光ディスクのHD-DVDドライブを備える。Gマークの審査対象ではないが、国内メーカーとして唯一コンセプトモデルを出品していたのが富士通。きょう体に木を採用したものや、ワンボックス型のモックアップを展示する。
デジカメの注目は、HDMI端子を備えたクレイドルが付属する世界初のデジカメのサムスン「Digimax L85」だ。高解像度撮影したデジカメ写真を、リビングにある大型テレビに高精細なまま映し出すことができる。もう一つは、台湾ベンキューの「DC C740」。8000円前後と低価格ながら、700万画素のCCDを採用。高感度撮影モードも備える。
モバイル機器の中では、海外向けの携帯電話の中にきらりと光る製品が数多く見つかった。例えば、台湾ギガバイトの「g-Smart i (128)」。 Windows Mobile5.0を採用した130gの携帯電話で、無線LAN(IEEE802.11b/g)に対応するほか、テレビチューナーとFMチューナーも内蔵する。スライド式で操作系にタッチセンサーを採用した韓国LG電子の「LG-600S」も国産製品にはない斬新なデザイン。ピクセラは、発売を延期したワンセグ放送受信機「PIX-DR050-P00」を出品している。本機は、デジタルラジオやFMラジオの受信も可能な“3波”対応の受信機である。
そのほかにも、手のひらサイズのプロジェクターであるサムスン「PS-P300K」や、背面が黒漆のような光沢感のあるデザインを採用した液晶ディスプレイ、LG電子「L1900J」など、デザインを一ひねりも二ひねりもしたパソコンの周辺機器も数多く展示されている。