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YouTubeの利用に踏み切った理由について語る,TOKYO MXの本間雅之取締役編成局長
YouTubeの利用に踏み切った理由について語る,TOKYO MXの本間雅之取締役編成局長
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 東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)は8月24日,関東地区に放映中の情報番組「Blog TV」を,放映終了後にYouTubeやGoogle Videoなどの動画共有サービスを使ってネット配信すると発表した。YouTube上には日本国内で放映されたテレビ番組が視聴者によって多数アップロードされ,権利を侵害するとして大きな問題となっている。TOKYO MXの取り組みは,番組提供者自らがYouTubeなどを利用して番組をアップロードする,極めて珍しいケースとなる。

 Blog TVは7月に放映開始の「今期の目玉番組」(TOKYO MXの本間雅之取締役編成局長,写真)。ブログで話題になっているキーワードを取り上げたり,有力ブログ執筆者を紹介する生放送番組だ。番組の放送だけではなく公式ブログも用意し,そこで視聴者の意見を集めたり,番組の舞台裏を撮影した動画などを配信している。

 こうした取り組みの効果もあり,「関東以外の人からもBlog TVを見たいという声が寄せられていた」(本間編成局長)と言う。そこでより広いエリアの視聴者を獲得するために,「番組の制作著作権を持つTOKYO MXとデジタルガレージ,番組出演者,音楽著作者の許諾を得て権利処理をクリアし,ネット配信に踏み切った」(本間編成局長)。

 この背景には,TOKYO MXが在京キー局の系列に属さない独立系地方局である点もある。自社制作番組が多いのにもかかわらず視聴エリアが限られているからだ。ネットを使って広い地域に配信するメリットは在京キー局などと比べ大きい。

 今回の件でTOKYO MXは,YouTubeやGoogle Videoと提携関係を結んでいるわけではない。「あくまで1利用者としての立場で,YouTubeなどを利用する。YouTubeなどの利用規約に違反しないように,CMは除外して各コーナーごとに投稿する」(BlogTVの番組プロデューサーを務める,TOKYO MX 報道制作部の草場大輔プロデューサー)。番組は金曜夜の放映後,週明けの月曜日をメドにアップロードするスケジュールとなる。

 今回のネット配信は実験的な位置付けとして,収益事業としては考えていない。YouTubeやGoogle Videoを配信先として利用するのは「多数のユーザーが利用しているサービスから始めたかったから」(草場プロデューサー)。配信先は今後も増やす予定で,既に国内の動画共有サービスや携帯電話向けの動画サービス事業者からも問い合わせが来ているという。

 なお今回権利処理をクリアした番組はBlog TVだけ。「自社番組がYouTubeなどにアップロードされているのを見つけた場合などには,クレームをつけざるを得ない」(本間編成局長)立場も付け加えた。